徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)08月07日 月曜日 徳洲新聞 NO.1401 2面
一般社団法人徳洲会(社徳)は7月29日から2日間、千葉県で7月度の徳洲会グループ医療経営戦略セミナーを開催した。6月度経営分析では引き続き厳しい状況が明らかになり、主な原因として外来の伸び悩み、医業収益の伸びを上回る経費や人件費の増加、補助金の減少などを示した。
厳しい言葉で危機感をあらわにする大橋・副理事長
説明に立った大橋壯樹・副理事長は開口一番、「非常に厳しい」と危機感をあらわにした。とくに超・大規模病院の影響が大きいことを強調。さらなる奮起を促すとともに、列席する全病院幹部に対し、あらためて消耗品や経費の見直し、外来枠の増加、手術待機患者さんの解消、マーケティング活動の拡充、短期・長期目標の設定と実践、リーダーシップの発揮、ガバナンスとコンプライアンスの徹底などを求めた。
そうしたなか、瀬戸内徳洲会病院(鹿児島県、60床)は小規模ながら回復傾向にあることを紹介。星川聖人院長は、2~3月の頃は病床の9割が稼働していれば病院運営は順調だったが、コロナ関連の補助金減少などが影響し、4月以降は厳しくなったと説明。5月に修正を試みたものの、改善しなかったことから業務量について再検証。
「質×量×スピードで決まる」と考え、「質については院長に赴任して以来、消化器内視鏡の緊急対応ができるなど上がっています。量については内視鏡の緊急対応ができるということで、救急が増えたことに加え、近隣の診療所を訪問、紹介も増えました。スピードについては院内のシステムを改善して操作などを簡便にし、業務量を上げていきました。今後は看護師の働く環境を改善してきたい」と抱負を語った。