徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)07月24日 月曜日 徳洲新聞 NO.1399 3面
徳洲会麻酔科医会は6月1日、神戸市で対面とオンラインにより第21回総会を開催した。日本麻酔科学会第70回学術集会(6月1~3日、神戸市)に合わせて企画し、徳洲会病院に所属する麻酔科医23人が参加した。
「病院連携や情報発信に努めます」と奥山医会長
総会では葉山ハートセンター(神奈川県)の小出康弘・麻酔科部長が司会進行を務め、冒頭、医会長を福岡徳洲会病院の海江田令次・名誉院長から札幌徳洲会病院の奥山淳院長に交代したことを発表。奥山医会長は「各病院間の連携や情報発信などを、今まで以上に行っていきたい」と挨拶した。また、会の規定を刷新するなど検討した。
続いて、医療法人徳洲会(医徳)の野村岳志・周術期医療地域支援室長が登壇。3月に徳洲会集中治療部会が立ち上がったことと、グループ内に集中治療専門医研修施設認定病院が8施設あることを説明。集中治療の術後管理に麻酔科医師の活躍が期待されている点に触れ、各病院の若手麻酔科医師に「集中治療専門医」の取得を働きかけるよう求めた。
また、麻酔管理などでの遠隔診療支援についても言及。遠隔麻酔支援では、モニターで麻酔の投与量などが遠隔地から指示また確認でき、適切な麻酔管理の実施につながると説明。「ぜひ活用してください」と呼びかけた。
最後に、宇治徳洲会病院(京都府)の村川和重・顧問兼ペインセンター長は、疼痛ケアに関するグループ内横断的組織の設置について説明。後日、同医会内にペインクリニック分科会が発足し、7月14日に第1回会合を開いた。
「術後を見据えた周術期管理を」と太田部長
日本麻酔科学会第70回学術集会で、徳洲会は3演題を発表。
湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の太田隆嗣・麻酔科集中治療部部長は、循環領域シンポジウムの「非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドライン」にシンポジストとして登壇。「最適化された術中麻酔管理を目指すために麻酔科医はどのように考えるべきなのか?」をテーマに発表した。
太田部長は、同ガイドラインに沿って要諦と背景にある考え方などについて解説。「術後を見据えた管理を術前術中から行っていくことが重要である」と強調。
シンポジウム以外の主な発表は次のとおり。優秀演題(口演)では、清水優・宇治病院麻酔科部長「ヒト血漿由来の細胞外小胞体がヒト肺胞II型細胞のタンパク質透過性と水分輸送に与える影響」。