徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)07月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1398 2面

病気のはなし126
症状ないまま破裂も
腹部大動脈瘤

腹部大動脈瘤は、腹部の動脈が瘤のようにふくらむ疾患。動脈硬化などが原因で、もろくなった血管の壁が徐々にふくらみ、一般的に大きさが5㎝を超えると破裂する可能性が高くなると言われている。大半が無症状で、症状があったとしても持続的または間欠的な腹部拍動感や腹痛、腹部不快感、瘤が胃を圧迫することにより、食物を食べていなくても腹満感があり食欲低下を来すことなど、特異的な症状はない。一方で、動脈瘤が破裂または切迫破裂(破裂する直前)の状態になる時には腹部、背部、臀部などに急激な痛みをともなうことが多く、動脈瘤が破裂すれば8割以上が救命不能であることから、「サイレントキラーとも言われます」と松原徳洲会病院(大阪府)の樋口卓也・心臓血管外科部長。いかにして無症状時にスクリーニング(ふるい分け)で早期発見を行うかが鍵となる。

腹の上に手を当てて拍動するしこり(拍動性腫瘤の触知)の確認は、比較的簡単に行える有用なスクリーニングの手段だ。また、喫煙は腹部大動脈瘤の拡大・破裂の重大な危険因子であると言われているため、「喫煙歴のある高齢者や、ご家族に腹部大動脈瘤の病歴がある人は積極的にCT(コンピュータ断層撮影)やエコー(超音波検査)などのスクリーニング検査を受けることをお勧めします」と樋口部長。気になる場合は、人間ドックなどで腹部エコー検査を選択すれば確認可能だ。

PAGE TOP

PAGE TOP