徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)06月19日 月曜日 徳洲新聞 NO.1394 2面

病気のはなし122
病期や転移の確認に有用
PET検査

PET(陽電子放出断層撮影)検査は、放射線薬剤FDGの投与により、細胞の活動状況を見ることができるのが特徴。たとえば身体のどこかに、がんが見つかった際、そのがんが、どれほど進行しているか、ほかの臓器に転移しているかチェックしたり、原発不明がんの原発がんを発見したりするなど、全身を一度に検査できるため多くの検査を受ける必要がない。

「がんの組織型・分化度や発生臓器によっては、FDGの集積が弱いものもあり、必ずしもすべてのがんに有用とは言えませんが、集積するタイプの腫瘍では一度に全身をチェックでき、意義は大きいと思います」と近江草津徳洲会病院(滋賀県)の永田保副院長(放射線科医)。がんを発見したら治療前にPET検査を受け、進行度や転移の状況など確認したうえで治療戦略を練ることも少なくない。

また、一度に全身をチェックできることから、がんの早期発見のため人間ドックでも活用している。保険外で実施する場合は費用が高額なこともあり、「がん発症リスクが低い年齢の方にはお勧めできませんが、40代の方なら一度、考えてみてもいいと思います」と永田副院長。PET検査での被ばくについては、従来と比べ機器の進歩が目覚ましく、年1回程度なら身体に影響はないという。

PAGE TOP

PAGE TOP