
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)06月12日 月曜日 徳洲新聞 NO.1393 4面
工藤琢也 一般社団法人徳洲会 薬剤部部長代理
海外で開発・販売された新薬が、日本で認可・販売されるまでの時間差を「ドラッグ・ラグ」と言い、開発・審査の遅れにより発売までに時間がかかる問題と、国内で承認申請されない未承認薬が存在する問題があります。
2000年代には前者の側面が顕著で、PMDA(医薬品医療機器総合機構)による審査日数は、09年には約700日かかっていましたが、体制強化により21年には約300日まで短縮。しかし近年では、後者の側面が顕在化。原因として、海外新興バイオ医薬品企業(EBP)の台頭が指摘されています。

EBPが大手製薬企業と組むことなく、承認取得まで自力で開発・販売を行うケースが増加。EBPの多くは日本に拠点をもたないため、新薬が日本に入ってきにくい状況になっています。これは日本の人口減少、とくに少子化により小児領域の新薬が開発されにくいこと、画期的な新薬が治療に用いられる患者数自体が少なくなっていくこと、さらに薬価再算定制度により薬価が抑えられていることなどが影響しています。今後は日本の市場が、製薬開発企業にとって魅力的になり、日本での開発優先度が高くなる対策が急がれます。