
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)04月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1385 4面
「身体に低負担、かつ正確な診断に寄与する装置です」と大西技師長(左)、青山副主任
成田富里徳洲会病院(千葉県)は最新世代のCT(コンピュータ断層撮影)装置である「スペクトラルCT7500」(フィリップス社製)を1月に導入した。2021年7月に販売開始の新しい装置で、国内では同院が8台目。徳洲会では千葉西総合病院が国内第1期施設として先行導入し21年9月に運用開始している。
スペクトラルイメージングという技術により、従来のおよそ半分の造影剤量でも高画質の画像が得られるほか、被ばく量の低減が図られ、高速撮影が可能であることなどが特徴。これまでよりも少ない造影剤で心臓CTを撮影できることから、たとえば腎機能が低下し通常の造影CTを受けるのが難しい患者さんでも、検査を受けられる可能性が高まる。
同院放射線科の大西博之技師長は「スペクトラルイメージングはデュアルエナジー撮影(高低2種類の管電圧のX線で撮影)を行うことで可能になります。導入した機種は常時デュアルエナジー撮影を行っており、一回の検査で通常のCTのデータとスペクトラルデータの双方を取得でき、後から撮り直す必要がありません。必要に応じデータを解析し、通常撮影では見えにくい病変などを描出でき、より正確な診断に寄与します」とアピール。
導入機種は128列のマルチスライスCTで基本性能もハイスペックだ。短時間で心臓を撮影でき、体動を抑えるために患者さんが息止めする時間も短い。同院はほかに320列マルチスライスCTも保有。患者さんの状態に応じて使い分けている。また、スペクトラルCTは対象病変の実効原子番号の計測も可能。「たとえばステント(網目状の金属の筒)内に狭窄が起こった際、実効原子番号を調べることで、狭窄の原因物質の成分がわかるため、対策を考える手立てとして役立ちます」(大西技師長)。さらに、デュアルエナジー撮影は、がんの画像診断でも強みを発揮するといい、高性能CTが2台体制となることで、救急への対応力の向上も期待できる。
操作を担当する青山翔副主任は「転位のない骨折(ひびだけの骨折)や肝臓内の腫瘍、胆石など通常のCT画像では見えにくい病変に対しても、スペクトラルCTを有効活用し医師の診断をサポートしていきたい」と抱負を語っている。