
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)04月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1385 2面

子宮がんや卵巣がん、乳がんなどの手術で、リンパ節を切除した後、後遺症として現れるのがリンパ節浮腫だ。これは、リンパ節を切除したことで、リンパ液の流れが悪くなり、滞ってふくれ上がってくるもので、ひどくなると歩行困難になるなど術後QOL(生活の質)を大きく下げてしまう。
リンパ節温存手術は浸透してきているものの、上肢と異なり下肢は温存が難しく、長年、リンパ節浮腫について研究してきた千葉徳洲会病院の佐々木寛・婦人科部長は「子宮がんや卵巣がんの術後は、いまだ20%以上の患者さんがリンパ節浮腫の後遺症を抱えるという調査結果もあります」と指摘する。
下肢リンパ節浮腫を予防するには、①下肢を適度に締め付ける弾性ストッキングの着用、②リンパの流れを促すリンパマッサージの施行、③蚊に刺されたり水虫になったりするのを避けること──が大切だという。リンパ管はもろく、強くもむと壊れてしまい、元に戻らなくなるため、「ちまたにあふれているマッサージ屋さんに頼むのではなく、熟練の理学療法士のいる病院で、しっかりマッサージ方法を学んでください」と佐々木部長。
また、蚊に刺されたところに赤い斑点が出てきたら、放置すると最悪の場合、蜂窩織炎(細菌感染症)になることもあるため、速やかに皮膚科などを受診し、抗生剤を投与してもらうよう注意喚起している。