徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2022年(令和4年)11月14日 月曜日 徳洲新聞 NO.1364 4面

介護&解語 ~施設からお答えします~⑧
実績や評価示す「老健の類型」

介護老人保健施設(老健)は、常勤医師の配置が義務付けられ、医学的管理の下で利用者さんの在宅復帰・在宅支援を目的とした施設です。現在は一定の指標に基づき、5つの類型に分けられています。また、地域事情により、在宅復帰だけでなく看取りを行うケースも少なくありません。老健の類型と地域の状況に応じた自施設の現状を老健舟形徳洲苑(山形県)の下野武俊施設長が解説します。

下野武俊 老健舟形徳洲苑(山形県)施設長

介護保険制度の改正や介護報酬の改定により、10年ほど前から、老健の役割はさらに明確化され、現在は5つの類型が設けられています(図)。どの類型に該当するかは①在宅復帰・在宅療養支援等指標、②退所時指導など、③リハビリテーションマネジメント、④地域貢献活動、⑤充実したリハビリ――の5つの指標から決まり、各指標には、さらに細かい指標や評価項目が設定されています。具体的には、①は在宅復帰率やベッド回転率、入所前後訪問指導割合、リハビリ専門職の配置割合、喀痰吸引の実施割合など10項目が掲げられ、各項目の状況に応じたポイントの合算(最高値90)、②~⑤は「週3回程度以上のリハビリの実施」(⑤充実したリハビリ)など、それぞれに設けられた要件を満たしているかどうかになり、超強化型は合算ポイント70以上で、②~⑤の要件をすべて満たさなければなりません。

地域ニーズに合わせつつ加算型から強化型への移行目指す

当施設は現在、加算型です。在宅復帰を目指しつつも、独居の方や高齢者のみ世帯が多く、自宅での介護が困難なケースが少なくありません。地域の特別養護老人ホームは空きがなく、入所の待機者がいる状態。ご家族が住む遠方地域への移住を希望される方もほとんどいません。山形県の最北に位置する地域柄、厳しい冬を越すために数カ月間入所する“越冬入所”の方もいます。こうした理由から、円滑に在宅復帰・在宅支援を目指せるケースは限られ、長期入所、あるいは当施設で看取ることも少なくないのが現状です。

それでも、老健本来の役割を果たすために、現在、強化型への移行に取り組んでいます。とくにマンパワーの確保が厳しいですが、町からの委託でリハビリ専門職が講演し、高齢者のフレイル(加齢にともなう身体的・精神的機能の虚弱状態)やサルコペニア(筋肉量の減少、筋力の低下)の早期発見に努めるといった地域貢献活動をはじめ、できるところから実践しています。最上位の超強化型も視野に入れつつ、強化型に移行したいと思っています。

老健の利用を考える場合、どの類型に該当するかが、ひとつの選択基準になるでしょう。

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