徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2022年(令和4年)08月08日 月曜日 徳洲新聞 NO.1350 4面
ジェネリック医薬品は、先発医薬品(新薬)の特許が切れた後に製造され、「先発医薬品と同じ有効成分を同量含み同等の効き目がある」と国が認めた医薬品です。開発費を抑えられるため、新薬と比べ値段が5割程度、もしくはそれ以上安価になるものもあり、患者さんの自己負担軽減や国民医療費の抑制につながります。使用割合は増加傾向にあります(図)。
経済的なメリットに加え製剤上の工夫を行った付加価値のあるジェネリック医薬品も多数あります。口の中で溶けやすい錠剤や、ゼリー状にしたり味を付けたりして服用しやすくした薬などです。なお、遺伝子組み換え技術などを活用して製造されるバイオ医薬品にも、バイオ後続品と呼ばれる比較的安価な後発薬があります。
中村雅敏 湘南鎌倉総合病院(神奈川県)薬剤部長
一方、ジェネリック医薬品をめぐっては20年、他の薬の成分が混入し信頼性が揺らぐ事件が起こりました。国の機関である医薬品医療機器総合機構(PMDA)は08年にジェネリック医薬品品質情報検討会を設置していますが、さらに品質確保のための試験・評価や情報発信など、再発防止のため対応を強化しています。
先発薬と異なる添加剤を使用しているケースがあり、アレルギーの原因となる恐れもあるため、先発薬からジェネリック医薬品への切り替えを希望される方は、まず医師や薬剤師に気軽にご相談ください。