徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2022年(令和4年)07月04日 月曜日 徳洲新聞 NO.1345 3面
産後ケア入院で授乳指導を実施
吹田徳洲会病院(大阪府)バースセンターは、同院が立地する吹田市を含む5つの自治体から委託を受け、産後ケア入院として母子ともに受け入れを実施している。同入院は産後のお母さんの心身のケアや育児不安などの解消が目的。利用者から好評で、分娩数アップにも寄与している。
同入院の受け入れは2018年からスタート、日帰りから6泊まで対応し、利用日数は今年5月で延べ500日を超えた。基本的に生後約4カ月までの寝返りができない赤ちゃんが対象。寝返りができると、うつぶせ寝による窒息のリスクが高まるためだ。また、同入院は他院で分娩をしたお母さんも受け入れており、同入院がきっかけで、次の分娩を同院で希望するケースも多い。
北田文則副院長は「不安を抱えたまま育児を続けていると、産後うつになったり、ひどいケースでは自殺したりするリスクもあります。こうした状況を回避するために、自治体からの委託により、産後ケア入院の受け入れを始めました」と説明する。
同入院は利用者さんに十分な休息を取ってもらうと同時に、必要があれば助産師が授乳、沐浴、おむつ交換などの指導も行う。また、赤ちゃんを預かる際には「入院期間中はずっと病院で預かる」、「授乳はお母さん自らが行う」など入院前に要望を聞いて、利用者さんに合わせサポートする。
實村誉子・看護師長(助産師)は「産後ケア入院の目的は休息が一番多く、産後のサポート不足や育児不安などで、疲労が蓄積しています。そのため、入院中はなるべく休息を取っていただくとともに、育児に対する不安を相談しやすいように心がけています」と強調。さらに「当院には助産師が20人ほど在籍していますが、皆、女性の一生涯をサポートできるように教育を受けており、意欲もあります。赤ちゃんが生まれたばかりの大変な時期を、しっかりとサポートしていきたいです」と意欲的だ。