徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2022年(令和4年)07月04日 月曜日 徳洲新聞 NO.1345 2面

病気のはなし93
ピロリ菌検査が大切
胃がん

日本人のがん死亡数第3位(2020年)の胃がんのリスク因子には、食生活や喫煙習慣などあるが、感染によるものが多く「胃がんの90%以上がピロリ菌由来と言われており、適切な時期に除菌することで、発生リスクを大幅に低減できます」と茅ヶ崎徳洲会病院(神奈川県)の曽根辰巳・内科・検査科部長。

ピロリ菌は井戸水などの飲水や、口移しで食べ物を分け与えたりすることで感染する。体内に長期にわたり滞在し、加齢などにより免疫力が低下すると、胃の粘膜に炎症を引き起こし、潰瘍や胃がんなどの発生原因となり得る。

「理想は、免疫がピロリ菌を抑えている20代から30代前半までに検査し、見つかったら早期に除菌することです。50代、60代でも除菌効果はありますが、やはり早期除菌が最も効果があります」と曽根部長。

ピロリ菌除菌は、内視鏡検査で陽性が明らかにならないと保険適用にならないが、内視鏡検査はハードルが高いと感じる人も多い。「まず血中抗体価検査や便中抗原検査を受け、陽性反応が出れば、あらためて内視鏡検査を受けてください」と曽根部長は推奨する。除菌は薬で行い、第一次除菌で85%以上の除菌が可能。終了後も残存していれば複数回、除菌するが、すべて薬物療法のため治療に痛みはともなわない。

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