徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2022年(令和4年)06月06日 月曜日 徳洲新聞 NO.1341 3面

広報強化
葉山ハートセンターが本腰
院長直轄下で委員会を設置

葉山ハートセンター(神奈川県)は広報マーケティング委員会を設置、広報強化を図っている。従来は活動メンバーもまちまちだったが、委員会設置後はメンバーを固定。医師や看護師ら多職種の参画に加え、組織図では院長直轄下に位置付け、病院を挙げて取り組んでいる。月1回の会合を基本に、これまで広報誌の創刊やホームページ(HP)のリニューアルなどを行った。

広報のキーパーソン(左から)竹内・課長補佐、鈴木看護師、福島看護師 定例の委員会活動。各職種がそれぞれの立場で意見をぶつける リニューアルした病院HP。病院の方針をわかりやすく表示するなど見やすさを追求

広報マーケティング委員会が発足したのは昨年4月。もともと2020年秋に立ち上がったHP委員会を発展させる形で創設した。背景について山下尚子事務長は「HP委員会で田中江里院長と議論する参加職員のレスポンスが良く、他にも院内から広報活動の強化を望む声が聞かれたため、より幅広く活動する組織として広報マーケティング委員会が産声を上げました」と説明する。

組織図上の位置付けも変えた。以前のHP委員会はさまざまな委員会のひとつだったが、院長直轄下に変更。山下事務長は「一般企業では広報部門を社長直下に配置しているケースは決して珍しくありません。それは、組織の社会的責任を示す窓口となり得るからです。社会の一員として活動する以上、情報の良し悪しを問わず対外的にきちんと説明することが求められます。説明内容や表現などはとても大切で、それは病院も同様です」。

同委員会の発足にあたり、メンバーを選出。募集したところ多様な職種が参加を希望し、現在は委員長を田中院長から継いだ道躰隆行・外科医長をはじめ、山下事務長、看護師、理学療法士、臨床工学技士、事務職員ら10人が活動している。

活動の基本は月1回の会合。従前から行っているHPの閲覧回数やコンテンツの見直し、新たな診療科の周知戦略などを話し合う。ほぼ毎回、予定時間を超えるほど議論が白熱するという。

とくに「当院広報のキーパーソン」(山下事務長)として挙がるのが、竹内太郎・広報連携室課長補佐、福島浩之看護師、鈴木鉄馬看護師の3人だ。竹内・課長補佐は主に訪問を担当し、行政や地域の医療機関、消防などに出向く。福島看護師と鈴木看護師は趣味を生かし、写真の撮影・加工、印刷物や動画の編集などを行う。委員会発足後、両看護師が中心となって広報誌を創刊したりホームページをリニューアルしたりした。

「広報誌は紙質やロゴにもこだわりました」と鈴木看護師。HPについても「外部業者から徳洲会インフォメーションシステム(TIS)に切り替え、いろいろ話し合いました。見やすくて病院の思いが伝わり、かつ機能的なサイトにしていただきました」と胸を張る。福島看護師は「多職種が参加することで、いろいろなアイデアが生まれますし、院長直轄下のため、活動に対する病院の理解・決断が早い」とメリットを強調。

こうした活動を山下事務長は今年2月の全国病院広報実務者会議(NPO法人メディカルコンソーシアムネットワークグループ主催)で発表。大きな注目が寄せられた。

4月には、初めて外部講師による勉強会を開催するなど新たな試みを実践。山下事務長は「看護師が主体的にかかわるなど、広報に対する職員の温度が高いのは本当にありがたいこと。田中院長をはじめ各部署長も評価してくださるので、職員のモチベーションも高く維持できています。今後は参加する職種の増加、ライティングや写真撮影、SNSとの付き合い方など基礎知識を押さえたい。より多くの意見を引き出したいと思います」と意欲は尽きない。

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