徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2022年(令和4年)04月11日 月曜日 徳洲新聞 NO.1333 4面

介護&解語
~施設からお答えします~❶
「短期入所生活介護」活用のススメ

介護サービスのひとつに「短期入所生活介護」があります。一般的に“ショートステイ”と呼ばれ、うまく活用すれば在宅生活の継続や家族の負担軽減だけでなく、施設への住み替え(長期入所)を検討する際のヒントになるかもしれません。特別養護老人ホーム(特養)逗子杜の郷(神奈川県)の田邉笑美子施設長が同サービスについて解説します。

田邉笑美子特養逗子杜の郷施設長

短期入所生活介護は介護保険サービスのひとつで、食事や入浴など日常生活上の介護・支援を受けながら施設で短期間過ごすものです。“ショートステイ”と呼ばれ、単体の施設が同サービスのみ提供、あるいは特養、特定施設入居者生活介護に指定されている有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などが併設施設で提供するケースがあります。

対象は要支援~要介護5の方で、なかには連続して30日を超えるような長期利用も見られます。日帰りはできません。費用は地域や施設、要介護度などによって異なります。参考までに当施設の例を挙げると、最も負担が大きい要介護5の方で1日当たり約6,000~7,000円です。あくまでも“1日当たり”のため、1泊2日であれば2日分の負担です。

長期入所先検討で事前に施設の特徴や雰囲気知る機会にも

ショートステイで施設の雰囲気を体感

ショートステイは利用者さん本人の心身の機能維持・回復を図ったり、ご家族の身体的・精神的負担を軽減したりして、できる限り自宅での生活を継続することが目的です。在宅生活を望む方には、もちろん利用していただきたいのですが、一方でサ高住を含め施設への住み替え(長期入所)を考えている方にも、おすすめしたいと思います。

ショートステイは施設を知る良い機会になるからです。今や高齢の方が生活する場所は多岐にわたり、施設ひとつとっても多様化しています。長期入所を始めてから「こんなはずではなかった」、「イメージと違った」といったことにならないよう、ショートステイをうまく活用すると良いでしょう。

他にも、介護保険では「短期入所療養介護」として、介護老人保健施設でもショートステイができます。また、介護保険サービス事業所の指定を受けていないサ高住などでも実施していますが、その場合は介護保険が適用されず全額自己負担になります。事前に施設の特徴やサービスについて確認したうえで、ぜひ施設利用の入り口としてショートステイを検討してみてください。

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