徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2022年(令和4年)04月04日 月曜日 徳洲新聞 NO.1332 2面
3月度 徳洲会グループ医療経営戦略セミ
一般社団法人徳洲会(社徳)は3月26日、徳洲会グループ3月度医療経営戦略セミナーをオンラインで開催した。経営に関する情報を共有するとともに、NPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)がウクライナ難民支援への対応を明らかにした。
「徳洲会の理念の延長線上にある世界平和を」と安富祖理事長
2月度の経営分析では医業収益、医業利益、税引き前利益がいずれも単月、年計で前年同月比プラスだった。医業利益率の単月順位では、野崎徳洲会病院(大阪府)が前月10位から2位にランクアップ。また、2月は日数が少ないながらも過去最高益を達成した。トップは前月に続き宇治徳洲会病院(京都府)。支出面では年計で医療消耗品費が大幅な増加傾向にあることや医業収益以上に人件費の伸びが目立った。
患者数は外来、入院ともに引き続き回復傾向にあり、とくに救急は単月で前年、前々年と比べ大幅に増えた。紹介も過去最高を更新した。
経営対策では、一般社団法人徳洲会(社徳)の岸良洋一・事務部長(徳洲会グループ医事部会部会長)が2022年度診療報酬改定や、新型コロナ関連の補助金など、4月以降のグループ全体の対応を説明した。
この日は2月に竣工した岸和田徳洲会病院(大阪府)の新館について尾野亘院長が、4月新築移転オープンの新・仙台徳洲会病院について佐野憲院長がそれぞれ紹介。
NPO法人TMATのウクライナ難民支援への対応を説明する場面も見られた。TMATの野口幸洋・事務局員(社徳医療安全・質管理部課長補佐)は、情報収集の結果、「モルドバ共和国への物的支援を検討している」ことを明かした。同国内のNGO2団体とオンラインで協議し、衛生資材や食料、医薬品などを支援する考え。クラウドファンディングによる寄付金にも言及し、今後、具体的な募集方法を周知していく。
最後に社徳の安富祖久明理事長が新型コロナや医療法人の再編など5つのテーマで、グループの現状や方針を示唆。経営については「順調に推移している」としながらも、あらためて数値目標管理の徹底を促した。海外医療支援事業ではリベリア共和国初の国立透析センター開所への協力について報告した。また、4月にグループ全体で約3300人の新入職員を迎えることを示し、新入職員への徳洲会の原点や理念、技術、経験の継承とサポートを強調。「北海道から奄美、沖縄、世界の医療過疎地まで、広大なフィールドで活躍し、徳洲会の理念の延長線上にある世界平和につなげましょう」と呼びかけた。
池村・石垣島病院院長
4月1日付で石垣島徳洲会病院(沖縄県)院長に中部徳洲会病院(同)の池村綾・心臓血管外科部長が就任。池村院長は「徳洲会の理念を実践し、石垣島、八重山諸島の皆さんのために一生懸命頑張る所存です。予防医療を中心に『離島だから』と言うことなく、他院とも連携し必要十分な医療を提供してまいります」と抱負を語っている。