徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2022年(令和4年)03月14日 月曜日 徳洲新聞 NO.1329 4面

グループ病院看護師へ
訪問看護の魅力発信!
社徳看護部 説明会開催

参加者に説明する遊佐・常務理事(右から2人目)と佐々木部長(その左)

一般社団法人徳洲会(社徳)看護部は2月9日、訪問看護師募集オンライン説明会を開いた。徳洲会グループの病院に勤務する看護師対象で、昨年に続き2回目。全国から前回を上回る39人が参加した。

冒頭、社徳看護部の佐々木和子部長が挨拶。国が在宅での医療・介護を推し進めるなか、徳洲会グループでも訪問看護ステーション(訪看ST)の拡充を図るなど在宅看護の強化に取り組んでいることを強調し、その方針は今後も変わらないことを示した。そのうえで「在宅医療・在宅介護の推進は看護の力の見せどころ。訪問看護師の仕事をイメージしていただき、興味をもってもらえたら、うれしいです」と呼びかけた。

前半は、社徳の遊佐千鶴・常務理事が訪問看護の概要を解説。あらためて、超高齢社会を迎えるなか、注目され拡大しているサービスと指摘した。現在、全国の訪看ST数は約1万2000に上り、年間700~800のペースで増えていること、24時間対応やターミナルケアなど期待されている役割も大きくなっている状況を示唆した。

訪看STについては、患者さんが自宅で療養生活を送れるように医師や多職種(保健師やリハビリセラピスト、管理栄養士、事務職など)と連携しながら、在宅で看護を提供する「事業所」と説明。規模は小さくても、事業所番号を付与されることから、一部署ではなく病院や企業と同様、独立した組織体であることも強調した。グループの訪看STを今年度中には60カ所に増やす意向も明かした。

訪問看護師に求められるスキル・要件などにも言及した。一般的には、正看護師または准看護師の国家資格取得だけだが、遊佐・常務理事は3~5年程度の臨床経験の必要性を強調。理由として健康観察(バイタル測定、持病の状態確認など)、医師の指示による医療処置(点滴、インスリン注射、服薬管理、在宅酸素・呼吸器の管理、医療機器の管理など)、日常生活のサポート(食事や排泄、入浴、移乗の介助、認知症ケア、リハビリテーションなど)、家族の相談対応、在宅での看取り、記録など業務が多岐にわたることを挙げ、「サービスの質を考えると、ある程度の臨床経験がないと難しい」との見解を示した。

求められる能力には①観察力、②行動力、③考察力、④創作(工夫)力、⑤コミュニケーション力、⑥協調性、⑦持久力――の7項目を列挙。ただし、「最初からすべて兼ね備える人はいません。大切なのは意識して高め続けること」を強調した。適性にも触れ、一人ひとりの患者さんにじっくり寄り添って看護を提供したい人、コミュニケーションを図ることが好きな人、外での活動や外部の人との交流に関心がある人、家庭環境などから夜勤ができない人などは「適性がある」とした。

一方で、「向かない人」には、急性期医療をはじめ生活よりも命そのものを助けたい人、手術など医療処置に関心がある人などを挙げた。訪問看護師の1日の基本スケジュールも提示し、訪問はおおよそ4~5件、夜勤はない(当番制によるオンコールはあり)ことを説明した。

後半は、現場で活躍する訪問看護師の声を紹介。訪看STわかば(静岡県)の永田美紀看護師、愛心訪看ST(神奈川県)の鈴木照世看護師(緩和ケア認定看護師)、茅ヶ崎駅前訪看ST(同)の鈴木恵子所長(看護師)が、訪問看護師として働くようになった経緯、日々の業務の様子、訪問看護の魅力・やりがい、患者さんの声、教育環境などをスライドで説明した。

実際に対応した患者さんとのエピソードを披露する場面もあり、終末期の患者さんの「自宅に帰りたい」、「好きなお酒を飲みたい」、「釣りをしたい」といった希望をかなえ、あらためて訪問看護の魅力、やりがいの大きさを強調した。研修などを通じスキルアップが図れる環境も伝えた。最後に、遊佐・常務理事が訪看STでの待遇面、訪問看護師としての教育環境、キャリアパスなどを提示し終了した。

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