
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2022年(令和4年)01月24日 月曜日 徳洲新聞 NO.1322 4面
白根徳洲会病院(山梨県)は2020年に初開催した院内QI(Quality Improvement=品質改善)大会をきっかけに、コメディカルの学術活動を積極推進している。山本彰事務長が中心となり指導を行い、山梨県民間病院協会の学術研究会での発表や協会誌への論文投稿を実施。21年に開催した第2回QI大会の後も、さらなる学術活動につなげている。
山本事務長(右)の指導で清水・副技師長が論文執筆
第2回QI大会で1位を獲得した3階病棟の原島看護師
「当院のコメディカルには学術活動を行う文化が根付いていませんでした」と問題意識をもっていた山本事務長は、最初の一歩としてQI大会を開催することを院内に通知、1年間の準備期間の後、20年11月に初開催した。同大会で上位に選ばれた演題を、徳洲会グループ第5回QI大会の演題として応募。その結果、信太麻未・管理栄養士による「残食率からみる摂取量の推移と摂取量増加の取り組み」が、「患者目線」部門の第3位に選ばれた。山本事務長は「やればできることを証明しました」と胸を張る。
その後、新型コロナへの取り組みに関し、山本事務長は清水静・検査科副技師長(臨床検査技師)に「病院の取り組みを広くアピールしてほしい」と後押し。清水・副技師長は「遺伝子増幅検査(LAMP法)を用いた院内新型コロナウイルス一斉検査~院内クラスターを起こさないために~」をテーマに、第16回山梨県民間病院協会学術研究会で発表、さらに論文を同協会誌や全日本病院協会雑誌に投稿し、査読を経て掲載された。
論文では、20年11月24日~12月12日に職員や患者さんなど計647人に対し、LAMP法による一斉検査を行い、全員の陰性を確認、この時の注意点に加え、職員アンケートによる意識調査の結果を報告。この一斉検査により、臨床検査技師の技術の習得と考察力の向上につながり、また職員の医療従事者としての自覚も高まったことなどをアピールした。
清水・副技師長は「論文では裏付けが重要になりますので、いろいろなデータを調べたり、新たに職員アンケートを取ったりしました。論文を書くのは初めてでしたが、あらためて自分の行ったことを見直すことで、学びにつながりましたし、病院の取り組みが形として残るのはうれしく思います」と笑顔。また、同研究会では宮川梨香・看護補助者も「病棟レクリエーション実施に伴うスタッフの思いの変化を知る」をテーマに発表した。
21年11月に開かれた第2回QI大会では、前年を上回る演題数が提出され、院内査読を経て10演題の発表があった。1位は3階病棟の原島杏子看護師の「環境整備に対するスタッフの意識向上をはかる~5S活動を通して~」、2位は外来の芦沢麻美看護師の「TIME INNOVATION~待ち時間に関するアンケートより~」、3位は検査科の成田知那美・臨床検査技師の「輸血フィルター変更により期待される効果的な輸血投与と大幅なコスト削減」が選ばれた。
また、越賀文香・看護副主任の「自宅に帰りたい認知症患者への振り返り~JONSENらの4分割法を利用して」に関しては、第17回山梨県民間病院協会学術研究会でも発表する予定だ。
山本事務長は「学術活動により、第三者評価を受け自分の立ち位置を知るチャンスになります。今後も積極的に推進していきたいと思います」と意欲を見せる。