徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2021年(令和3年)11月01日 月曜日 徳洲新聞 NO.1311 4面

薬剤師 研修制度スタート
日高病院 漢方の知識習得が主眼

研修の一環で新型コロナワクチンを注射器に充塡する作業を行う研修生(左)

日高徳洲会病院(北海道)は10月1日に薬剤師研修制度を開始した。同院は来年3月に敷地内薬局の開設を予定しており、民間の調剤薬局が業務を開始する見とおし。同院はサイエンス漢方処方研究会理事長を務める井齋偉矢院長をはじめ、日常的に漢方薬を積極的に診療に取り入れている。そのため、今後、緊密に連携を取ることが予想される敷地内薬局に勤務する薬剤師を研修生として受け入れ、漢方処方の処方意図などについて理解を深めてもらうことを機に同制度を設けた。

井齋院長は「当院では所属する医師の全員が漢方薬を処方しています。調剤薬局の薬剤師さんが患者さんに服薬指導する際、医師の処方意図を正確にくみ取って説明していただくことが最重要です」と強調する。たとえば、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)という漢方薬は更年期障害に対する効能・効果がある一方で、打撲症に対しても有効。漢方薬はさまざまな症状に効果があるため、適切に処方意図を伝えられなければ、なぜ自分にこの漢方薬が処方されたのか患者さんが納得できず、クレームにつながりかねない。

研修中の薬剤師は「病院では患者さんの治療経過を追うことができますので、とても勉強になっています。また医師の先生方から、処方する際の漢方薬の組み合わせやその意図など教えていただいています。これからもっと知識を深めていきたい」と意欲的だ。

来年1月末まで週5日研修を続ける。外来診察の見学を通じ漢方処方についての理解を深めるとともに、院内の薬剤師業務をひととおり経験しスキルアップを図る。また訪問診療に同行し、訪問先で的確に服薬指導するスキルも養成する。

日高病院の水谷雅子薬局長は「漢方処方をはじめチーム医療など病院薬剤師の業務に関心がある方などの研修も受け入れます。興味のある方はご連絡ください」と呼びかけている。 

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