徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2021年(令和3年)11月01日 月曜日 徳洲新聞 NO.1311 1面
患者さんが行きたい場所まで案内する院内誘導ロボ
神奈川県から「新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」の実施施設に選定されている湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は、同実装事業のプロジェクト9件を実施する。
県では「さがみロボット産業特区」などを通じ、生活支援ロボットの実用化や普及・活用を推進。同実装事業は、新型コロナ対策に資する生活支援ロボットの実用化に向け、運用テストや効果検証を行うのが目的だ。
県が選定した課題解決事業者(エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所)の協力の下、同院はフロア案内や入退院説明、院内誘導などに関するロボットの本格検証(実証後、施設への導入を目指すプロジェクト)6件、看護業務支援や搬送アシストなどに関するロボットの簡易検証(将来の導入可能性などを確認するプロジェクト)3件を実施する。
同院の芦原教之事務長は「医療の分野でロボットというと、手術支援ロボットをはじめ臨床にかかわるロボットに注目が集まる機会が多いですが、この実装事業では、とくに非臨床部門に着目し、プロジェクトを実施します。ロボットに置き換えることができる業務はロボットに担わせることによって、『医師の働き方改革』やそれにともなうタスクシフト(業務移管)、また看護師やコメディカル、事務職など、これまであまり論じられてこなかった各職種のタスクシフトも視野に入れた取り組みにしていきたい」と狙いを打ち明ける。
事業期間は来年3月末までで、本格検証は今年12月まで。簡易検証は来年2月までに行い、その後データの解析や評価などを行う予定だ。