徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2021年(令和3年)10月25日 月曜日 徳洲新聞 NO.1310 2面

病気のはなし67
米国で経口薬を申請 新型コロナ感染症治療薬 ②

米メルクは10月11日、FDA(米国食品医薬品局)に経口タイプ(飲み薬)の新型コロナウイルス感染症治療薬「モルヌピラビル」の緊急使用を申請した。承認されれば、新型コロナ感染症のために開発された経口薬としては世界初。同薬はウイルスの増殖を抑制し、軽症から感染間もない中等症、無症状の患者さんも対象となる見とおし。

これまでも軽症~中等症を対象とした治療薬は、国内で承認を受けたソトロビマブや抗体カクテル療法があるが、これらは点滴薬のため基本的に入院が必要。外来や往診で処方する場合も医療提供側の負担が大きく、医療資源が逼迫する感染蔓延期には適切なタイミングでの使用が難しいという課題があった。経口薬であれば、より簡便な利用が期待でき、医療機関の負担も少なく、実用化すれば大きな前進と言える。

経口薬の開発はメルク以外の製薬会社も進めており、米ファイザーは9月末に大規模試験を開始。国内では塩野義製薬が年内承認申請を目指している。一方、スイスのロシュは10月19日、開発中の経口薬AT-527の臨床試験の中間発表で、期待していたような有効性が確認できなかったことを報告。通常、10年以上かかることも多い新薬開発だけに、急ぐなかにも慎重な姿勢が必要だ。同社は治験の見直しを検討している。

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