徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

亀谷 良介(かめたにりょうすけ)名古屋徳洲会総合病院 院長

直言 生命 いのち だけは平等だ~

亀谷 良介(かめたにりょうすけ)

名古屋徳洲会総合病院 院長

2021年(令和3年)9月20日 月曜日 徳洲新聞 NO.1305

職員がやりたいことができる環境整備を
積み重ねることでさらなる成長ができる
患者さんへの貢献惜しまない集まりだからこそ

名古屋徳洲会総合病院を振り返ると、成長というのは人だけでなく、病院もするものだと、つくづく感じます。当院は本年6月に開院35周年を迎えました。コロナ下でなければ記念式典を行うはずでした。

開院当初より二十数年は、少ない医療スタッフが地域の患者さんに、尽くすことに精いっぱいでしたが、7年前の病院新築移転を契機に大きく成長することになります。この7年で初期研修医数は4倍、医師数2.6倍、職員数1.8倍に増加。外来患者数は1.5倍、入院患者数1.4倍と、以前は空床が多かったのが、冬はオーバーベッドも経験する状況となりました。規模の成長にともない地域から当院に求められる内容も変化してきています。“断らない救急”の対応は当然として、近隣の先生方との連携強化、有事の際の地域への貢献などについて、地区医師会の先生や地域の急性期病院と連絡を密にしたり、行政と頻回に折衝したりするなど形が整いつつあります。

地域医療支援病院取得と病院増築が短期的な使命

そのような状況のなか、短期に当院に課せられた使命として、地域医療支援病院の取得と増築が挙げられます。地域医療支援病院については、より一層、近隣の先生方との連携を密にして取得を目指します。増築は増床が望めない医療事情より、日帰り治療センター設置など、増床しなくても地域医療に貢献できる設備の充実を最大のコンセプトに準備を進めていきます。

職員の意思疎通についても変化が必要です。医師20人、職員200人規模の病院であれば、現場で起こった問題に対する改善は、それとなく病院全体に広まります。トップダウンの意向も広く全体に伝わりますが、規模が大きくなるに従い、また、時代が求める価値観の多様性に、小規模組織と同じ手法では対応不十分です。組織の方向性を明確にすること、そして、それをどのように組織全体に行き渡らせるか、また、多様な現場の意見をいかに吸い上げるかが重要です。その方法論として私が大切にしているのは真の意味での「ほう・れん・そう」です。当院職員にすれば、私のいつもの話かと言われそうです。「ほう・れん・そう」とは、よくビジネス界で言われている「報告」、「連絡」、「相談」の頭文字を取ったものです。「ほう・れん・そう」は上司が部下に「ほう・れん・そう」しなさいという形で使われますが、真の意味では違います。この言葉は1980年代に旧・山種証券の山崎富治社長が発案したもので、「報告・連絡・相談ができるような風通しの良い環境をつくりなさい」(出典:『ほうれんそうが会社を強くする』[ごま書房新社刊])ということであり、上司が「報告」、「連絡」、「相談」しやすい環境をつくることが真の意味です。

どのような不都合な報告でもまずは「ありがとう」が大切

ある問題が大きくなってから幹部に連絡が入ることがあります。その際に「部下から報告がなかった」と中間管理職から返答がありますが、これには「報告しにくい職場環境ではなかったか。まず振り返ってください」と返事しています。どのような不都合な報告でも「まずは報告してくれて、ありがとう」が大切と考えます。

また、中間管理職が幹部に報告しにくい組織は、当然、現場から中間管理職に報告しにくい環境となります。そう考えると、グループの本部機能をもつ一般社団法人徳洲会(社徳)に中間管理職である院長の私も、「ほう・れん・そう」することが大切です。最近、社徳のレスポンスが良くなったと実感しています。それだけでなく、グループ全体への意向の発信とともに、現場に即した対応の尊重という一見、相矛盾する発信についても熟慮を感じるメッセージをいただいています。

もし、コロナまん延がなければ、グループの改革がどんどん進んだのではないか、一番悔しいのはグループ幹部かと想像しています。徳洲会グループも成長し、より一層のグループ間の連携(とくに地域の医療連携)、専攻医のグループ内での育成、最新ITのグループ一括導入、M&A推進など取り組むべき事柄は枚挙にいとまがありません。患者さんのために貢献することを惜しまない人たちの集まりである徳洲会グループは、職員がやりたいことができる環境整備を積み重ねることにより、さらなる成長ができると確信しています。皆で頑張りましょう。

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