徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

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宮城 和史(みやぎかずふみ)宮古島徳洲会病院(沖縄県)院長

直言 生命 いのち だけは平等だ~

宮城 和史(みやぎかずふみ)

宮古島徳洲会病院(沖縄県)院長

2021年(令和3年)7月19日 月曜日 徳洲新聞 NO.1296

離島ゆえの怖さを覚え緊張感もって診療 徳洲会が掲げる社会貢献を果たしていく 地元の病院や医師会などと連携し職員と共に尽力

4月1日付で宮古島徳洲会病院の院長として赴任しました。私は、これまでの「直言」のように経営的、また医学的なことを論ずるのが不得手なので、自己紹介と最近思うようになったことを記してみたいと思います。

徳洲会が100年続くには 昔からある長寿企業の哲学

1983年、東北大学を卒業し、青森県の八戸(はちのへ)市立市民病院で3年間の外科研修を終え、86年に琉球大学第2外科に入局、2006年、中部徳洲会病院に心臓血管外科部長として入職しました。昨年末、「来年は定年だな」と思っていたところ突然、宮古島徳洲会病院の院長の話をいただき、現在に至っています。当院は99床(急性期病床53床、回復期病床:地域包括ケア病床10床、慢性期病床:身体障がい者病床36床)を有し、一般外来、訪問診療、透析センター、通所リハビリ、健診センターでの特定健診や人間ドックがあり、さらに50床の特定施設「みやとく」も隣接しています。

常勤医は私を含めて3人。これに加え徳洲会グループや県外の大学からの初期研修医、専攻医ら7人と共に日常診療を行っています。専門診療は他の離島病院と同じく、実に多くのグループ内外からの応援をいただいており、大変感謝しております。

今では当院もご多分にもれず、感染症対策に追われていますが、これまで当院職員に罹患(りかん)者が出ていないことが、唯一の救いになっています。行政からのコロナワクチン集団接種の応援依頼もあり、土日を中心に医師、看護師を派遣していますが、外来患者さんは集団接種会場に赴くより、当院での接種を希望される方も多く、当院でも個別接種としての予約枠を設け、接種を実施している状況です。また、隣島にある徳洲会伊良部島診療所でも、少数ながら週3日、個別接種に対応しています。

さて、今から8、9年前、私が中部徳洲会病院在籍時に、伊波潔(いはきよし)院長(現・総長)から「副院長は輪番で8時会の時に職員の前で話をするように」と指示が出されました。私は「~徳洲会が100年続くには~」をテーマに話してきました。皆さんもご存じのように、100年以上続く企業は、我が国に多く存在し、その数は世界一と言われています。なかには1000年以上続く企業もあります。

以前、企業の社会的貢献(CSR:Corporate Social Responsi-bility)が話題になりましたが、利益を上げるだけでなく、社会に貢献する(社会に果たすべき責任をもつ)ことが、長寿企業となるには、大事だと言われていました。社会と共生し、事業活動を通じて、社会の期待に応えていかなければ、その持続可能性を保つことはできないということです。

実は、これは日本にとって何ら新しい発想ではなく、江戸時代には勤勉・倹約を中心に商人の倫理を説いた石田梅岩(ばいがん)(1685~1744年)の「心学」も起こりました。心学は落語の演目にも取り上げられており、庶民にも広く普及した思想だったと思われます。近江商人に代表される「売り手よし、買い手よし、世間よし」という「三方良し」の話も伝承されています。すなわち、日本には長寿となる企業の哲学が昔から論じられており、それを実践した企業が、100年以上も続く歴史を生んだのだと考えられます。

「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を」

院長となって徳洲会医療経営戦略セミナーに参加するようになってから、いかに徳洲会グループが大きな組織であるか、あらためて実感しています。私たち徳洲会グループの社会的貢献とは何でしょうか。徳洲会は〝生命だけは平等だ〟、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会を目指す」を理念として活動していますが、そのなかでも離島・へき地医療と救急医療に最も力を入れており、これが私たちの最大の社会的貢献だと思います。

この歳にして離島医療に従事することは、私にとって感慨深いものがあります。実際に住んで環境を知り、住民の方々を診て、離島ゆえの怖さを覚え、久しぶりに緊張感のある診療を体験しています。まだわからないことだらけですが、自分なりに離島医療に貢献できたらと思いを強くしています。

それを実践するため、地元の中核病院や地区医師会、保健所、行政、介護・福祉施設などと幅広い連携を図りながら、スタッフと共に尽力してまいります。

皆で頑張りましょう。

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