徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2021年(令和3年)7月5日 月曜日 徳洲新聞 NO.1294 三面
無痛MRI乳がん検診に用いる1.5テスラMRI
茅ヶ崎徳洲会病院(神奈川県)が取り組む"無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)"が好評だ。これはMRI(磁気共鳴画像診断)を用いた乳がんのスクリーニング(ふるい分け)検査。マンモグラフィ(乳房X線検査)のように乳房の圧迫がともなわないため痛みがなく、検査着を着たまま検査が可能だ。6月時点で全国27施設が実施、徳洲会グループでは現在、3病院が実施している(表)。
無痛MRI乳がん検診は、病変を高精度に描出する拡散強調画像(DWI)というMRIの撮影法を改良したDWIBS(ドゥイブス)という撮影法で行う。被検者は乳房専用のコイル(画像描出に必要な信号の受信器)を置いたMRIのベッドにうつ伏せになる。検査時間は15~20分ほど。欧米に比べ日本人に多いとされるデンスブレスト(高濃度乳腺)の影響を受けにくいなどメリットもある。
同院放射線科の赤松英雄技師長(診療放射線技師)は「これまで当院の乳がん検診では、女性技師が担当しマンモグラフィやエコー(超音波)検査を行ってきました。被検者さんのなかには、女性同士でも衣服を脱いで検査することに抵抗感があったり、痛みがともなったりすることから、検査を避ける方もおられました。そうした方々が安心して検査を受けられるよう、3月にスタートしました」。
被検者の方からは「痛みがなく服を着たまま検査でき、とても楽でした」など好評だ。人間ドックのオプションとして、また同検査単独でも受けることが可能。赤松技師長は「技術の進歩により乳がん検査の選択肢も増えています。ぜひご自身に合った検査を受け、健康管理にご活用ください」と呼びかけている。