徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2021年(令和3年)1月18日 月曜日 徳洲新聞 NO.1270 一面

コロナ専用入院施設
80床プレハブ病棟開設
羽生病院が1月1日運用スタート

新型コロナ感染者が全国的に急増し医療提供体制が逼迫(ひっぱく)するなか、羽生総合病院(埼玉県)は敷地内にプレハブの新型コロナ専用病棟(80床)を開設し、1月1日に運用スタートした。同院は2020年4月の第1波到来時に、院内に28床のコロナ病棟を設けた。以降、感染者の入院受け入れに尽力、ほぼ満床の状態が続いていた。さらなる感染者の増加に備え病床確保を目指す県から打診を受け、今回のプレハブ病棟の開設に至った。〝患者さんを断らない〟姿勢を今後も徹底する方針だ。

「現場の人間を消耗品にしない」

プレハブ病棟を視察する大野知事(右)に応対する松本院長プレハブ病棟を視察する大野知事(右)に応対する松本院長
80床のコロナ専用プレハブ病棟80床のコロナ専用プレハブ病棟

羽生病院は20年11月にプレハブの発熱外来棟を職員駐車場スペースに設置、その隣にコロナ専用病棟を設けた。最大80人まで入院可能。20年12月26日には大野元裕・埼玉県知事が視察に訪れた。

同院は昨年4月以降、6階南病棟を28床のコロナ病棟として運用。透析機器を用意したり帝王切開を除く分娩(ぶんべん)にも対応したりするなど、できるだけ同病棟内で医療を完結する体制を構築した。重症・中等症を受け入れており、高齢者の受け入れも多いため、つねに重症化の急変リスクと隣り合わせで、重症化した場合には院内で診療を継続する必要がある。薬物治療や人工呼吸器、ECMO(体外式膜型人工肺、2台保有)による治療に取り組んできた。

1月からコロナ患者さんの入院はプレハブ病棟に集約。専用のCT(コンピュータ断層撮影装置)や、各病室の状況を逐次チェックできるカメラ、バイタル(生命兆候)データを電子カルテに自動転送する装置など設備を充実。透析装置やECMOもプレハブ病棟に移設した。このほか、コロナ患者さん専用の搬送車両を導入。発熱外来─プレハブ病棟─本館救急外来間の移送に活用する。

「ワンチームで乗り越えたい」と松本院長「ワンチームで乗り越えたい」と松本院長
「手間を惜しまず標準予防策を」と髙橋副院長「手間を惜しまず標準予防策を」と髙橋副院長

昨年10月に埼玉県は感染拡大の局面をフェーズⅠ~Ⅳまで分け、新型コロナ感染症患者向けの必要病床数確保を計画。「埼玉県は人口当たりの医師数や病床数が全国平均を下回る医療過疎の地域です。フェーズⅣの1400床は確保の見込みが立たないため、県の担当者が当院に相談に来られました。グループ病院がプレハブ病棟を開設している話をしたところ、興味をもたれたようで、同様の受け入れができないか打診がありました」と松本裕史院長。

院内のコロナ病棟はほぼ満床の状態が続き、プレハブ病棟開設は自院のみではマンパワーが足りない。そうしたなか徳洲会グループ挙げての支援が決定し、プレハブ病棟開設が動き出した。北関東ブロックの徳洲会病院から14人の看護師が応援派遣。松本院長はグループの迅速な応援体制に謝意を表している。

髙橋暁行副院長(循環器科)は「院内のコロナ病棟ではベッドが足りない状況でしたので、断らずに受け入れるには増床が必要でした。人の動線を完全に分けられるプレハブ病棟は感染対策の観点から望ましいことです」と説明。続けて「手指消毒など標準予防策の手間を惜しんではいけません。医療スタッフは迷ったらフルPPE(個人防護具)で対応することが大切です」と注意喚起する。

最後に松本院長は「現場の人間を絶対に消耗品にしない、必ず守るというメッセージの共有が大切です。そのため当院では看護部全部署で1カ月交代のローテーションを組んでいます。ワンチームで長期戦を乗り越えたい」と決意表明している。

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