徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

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安富祖 久明(あふそ ひさあき)一般社団法人徳洲会 理事長

直言 生命 いのち だけは平等だ~

安富祖 久明(あふそ ひさあき)

一般社団法人徳洲会 理事長

2020年(令和2年)9月28日 月曜日 徳洲新聞 NO.1255

8時会などに徳洲会の底力を読み取る
コロナ禍でも万全の対策講じ通常診療
その時・その場で・その立場でなすべきことなす

新型コロナウイルス感染症(COVID(コビッド)-19)は、新規感染者数が減少傾向にあり、経済活動も、やや元気になってきていますが、今冬に向け感染再拡大と、インフルエンザとの同時流行が懸念されています。日々、個人防護具(PPE)の備蓄状況をチェックし、納入ルートを確保してPCR検査など検査体制を今のうちに整備しなければいけません。

理事長就任以来3カ月、徳洲会31病院を訪問しました。コロナウイルスを持ち込まないようにPCR検査を受け陰性を確認、3密にも十分配慮しながら職員への挨拶、四役との面談、施設見学を行いました。皆さんから意見、要望も聞かせてもらい、これらを一般社団法人徳洲会(社徳)の関係部署と調整・検討しています。8時会や朝礼で、職員の姿勢、準夜帯・深夜帯の業務量や出来事の報告、その日の行事予定や人事往来の報告、理念の唱和など、コロナ禍にあっても徳洲会創設以来の始業にあたっての準備が、組織として揺るぎないものとして実行されています。職員への信頼・感謝の気持ちと同時に徳洲会の底力を感じました。

社徳の8時会で福島安義・副理事長からお話しいただいた「時を守り、場を清め、礼を正す」という、哲学者であり教育者である森信三先生の言葉を思い出します。時を守るとは「遅刻をしない、期日を守る」ことであり、場を清めるとは「整理整頓し、掃除を施す」ことであり、礼を正すとは「挨拶する、返事をする」ということです。この3つの言葉に通じることは、相手を思いやる・敬う気持ちです。

不安、恐怖、いら立ちによる感情的なもつれなどがある場合、コミュニケーションが取れず内部統制に乱れが生じることも多々あります。コロナ禍を乗り越えるにはチームが一丸とならなければなりません。チーム医療の基本はコミュニケーションをしっかり取ることであり、それには、ふだんから互いに敬意を抱き、聞くことから始めることが大事です。今こそ、そのふだんの行いを実践する時です。

「故きを温(たず)ねて新しきを知る」創設の精神から新しい叡智を

病院での朝礼で、徳田虎雄・元理事長の原体験や徳洲会創設の精神を話します。小学校3年生の時、3歳の弟が医師に診てもらえず亡くなった時の悲しみ、怒り、恐怖心から〝生命だけは平等だ〟の理念が生まれました。故郷・徳之島に病院をつくるべく、1973年、大阪府に徳洲会第1号の徳田病院(現・松原徳洲会病院)を建設、その後も医師、看護師など多職種が集まりやすい都市部に病院を建設し続けました。念願の徳之島に病院を建てたのは徳洲会創設から14年目の年。その後も幾多の困難を乗り越え、離島・へき地での病院建設に邁進(まいしん)したのです。徳田・元理事長の不屈の意志と情熱、実行力、独創性がわかります。

私たちはその創設の精神と、〝生命だけは平等だ〟の理念と、医療がもつ社会的使命を「組織の核」とし、良き習慣を伸ばし、悪しき習慣を改め、新しい叡智(えいち)を結集していかなければなりません。

組織を維持・発展させるには一層の経営努力が求められる

コロナ禍にあっても療養環境を整備するため8病院の建て替えを計画。また診療機能を充実すべく先端医療センターや3病院の増築なども予定しています。

職員へのCOVIDー19ワクチンの早期接種など対策を進める一方で、ICT(情報通信技術)を利用したオンライン診療やアバター問診、介護ロボットの活用、人間ドック・健診でのPHR(Personal Health Record)導入、WEB会議、電子認証なども始めています。徳洲会グループ内でAI(人工知能)診断、検体検査自動化の研究も行っています。今後もICTやAIのメリット、デメリットを十分に探究し導入を進めていく考えです。

経営対策については、まずCOVIDー19にともなう時限的保険制度について、しっかり対応することが肝要です。施設基準の見直しや、総合入院体制、救急医療管理、入退院支援など各種の加算取得なども推進しています。さらに職員採用方法の見直し、医療機器・情報システムや循環器内科材料の購入方法の見直しなどにより、支出削減を進めていくことも大切です。

COVIDー19の克服と健全経営をいかに両立させるか――非常に難しい時期ですが、職員が一丸となり一人ひとりがその時、その場で、その立場でなすべきことをなす気持ちをもち、日々の仕事にあたれば必ずや難局を乗り越えられると信じています。

皆で頑張りましょう。

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