徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)9月21日 月曜日 徳洲新聞 NO.1254 一面

白根病院の新型コロナ対応
患者さんと医療従事者双方
感染リスク下げる検査行う

検体採取のイメージ。患者さんの口元の高さでアクリル板にトランシーバーを設置し円滑に会話できる工夫も検体採取のイメージ。患者さんの口元の高さでアクリル板にトランシーバーを設置し円滑に会話できる工夫も

白根徳洲会病院(山梨県)は敷地の一角にプレハブの「PCR検査センター」を設置、新型コロナウイルス感染の有無を調べるため、検体採取を行っている。検体はLAMP法により検査する。患者さんと医療従事者の感染リスクを低減するのが狙い。

センターは2畳ほどのスペースで、患者さんと対面するところに、はめ込み式のアクリル板を設置。アクリル板に2カ所穴を開け、装着したゴム製のロング手袋に医師が両手を入れて検体を採取する。手袋は穴を覆うように装着されているため、ウイルスが屋内に侵入することはない。

穴の位置や高さなど建物の造りを考えた飯村譲・救急・総合診療科部長は「検体採取は患者さんのくしゃみなどを誘発しやすく、飛沫(ひまつ)などによる医療従事者への感染リスクをできるだけ下げるために、この方法を選びました。屋外ですから院内の他の患者さんに感染する心配もありません」と説明する。

検体採取の件数やスケジュールなどを看護師(右)と確認する飯村部長検体採取の件数やスケジュールなどを看護師(右)と確認する飯村部長

検体採取は月~金曜日の午後1時から実施。センター内に医師と事務職員、センター横に看護師、駐車場に事務職員を各1人配置する。患者さんは予定の日時に一旦、駐車場に集合し車内で待機。職員の案内により、ひとりずつ検体採取を行っていく。「原則、保健所からの紹介で、車移動と2分程度の立位保持が可能な方が対象ですが、当院受診中に医師が必要と判断した方に行うケースもあります。当院の環境から1日に14人までしか行えず、超えた場合は後日になってしまうこともあります」(飯村部長)。

これまで約400件実施。飯村部長は「感染したケースはない」としながらも、「今後、インフルエンザシーズンで検体を採取するケースが増えてくると思われます。気を緩めることなく、患者さんと医療従事者が安心できる環境整備に努めていきたい」と余念がない。

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