徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)9月7日 月曜日 徳洲新聞 NO.1252 四面

喜界病院
10年ぶり両親学級 “幸せな出産”サポート

赤ちゃんの沐浴を指導する高田助産師(左から3人目)赤ちゃんの沐浴を指導する高田助産師(左から3人目)

喜界徳洲会病院(鹿児島県)は喜界町と合同両親学級を開催した。会場は同町の旧すこやかセンター。同院が両親学級の開催に携わるのは10年ぶり。現在、島内で妊婦健診を受けている17人のうち、6人の妊婦さんと2人の父親が参加した。初めて出産を迎える妊婦さんは、とくに不安が強いため、あらかじめ出産や育児について医療従事者からアドバイスを受けられる両親学級が果たす役割は大きい。マスクの着用や手指消毒など新型コロナウイルスの感染予防を講じ8月7日に開催。

同院は妊婦健診に取り組んでいるが、同町(喜界島)内には分娩(ぶんべん)施設がないことから、島民が出産する際は一時的に奄美大島や鹿児島本島に渡る。

これまで同院に勤務する助産師はひとりで、妊婦健診のみならず、一般外来業務や管理業務も兼務していたため両親学級を開く余力がなかった。今年3月と4月に1人ずつ、計2人の常勤助産師が新たに入職したことで、行政と協力し今回の両親学級を開くことができた。

同院産婦人科・小児科の谷本憲保医師は「妊婦健診では指導できない妊娠産後生活の細やかなケアや、出産に対する心構え、行政による援助体制などについて両親学級をとおして伝えることにより、幸せな出産への一助となれば嬉しい」と期待を寄せる。

陣痛の乗りきり方などをレクチャーする志戸助産師(中央奥)陣痛の乗りきり方などをレクチャーする志戸助産師(中央奥)

両親学級は、同院の高田江理香助産師と志戸美和子助産師、喜界町の保健師、管理栄養士が講師を務め、妊娠中と産後の体の変化、陣痛の乗りきり方、授乳、抱っこ、人形を使った沐浴(もくよく)のシミュレーション、赤ちゃんとのコミュニケーション、父親の妊婦体験、産前産後の栄養管理など幅広いテーマについてレクチャー。休憩時間には妊婦さん同士で会話をするなど和やかな時を過ごした。

高田助産師は「初産の方からは『初めてで何もわからずコロナの影響で友だちに聞く機会もなくて、何からしたらよいかわかりませんでしたが、どうすればよいかわかりました。参加して良かったです』といった感想を聞くことができました。島の妊婦さんたちが、より安心して、仲良く楽しく子育てできるように尽力していきたいです」と抱負を語る。今年度は11月と来年3月にも合同両親学級の開催を予定。

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