2020年(令和2年)7月20日 月曜日 徳洲新聞 NO.1245 二面
ワイヤレス聴診器 聴診音デジタル化
カンファや教育にも活用
Y字型の聴診器を耳に装着した医師が、対面している患者さんの胸の音を聴くという、おなじみの診療風景を変えつつあるのが、シェアメディカルが開発したデジタル聴診デバイス「ネクステート」だ。
ネクステートは聴診音をデジタル化するワイヤレス聴診器。従来の聴診器のチェストピースをはずして装着し、患者さんの胸などに当てると、近距離無線通信機能により音が転送、水平に10mくらいまでであれば、同機能対応のヘッドホンやスピーカーで聞くことができる。心音と呼吸音のモードを備えており、切り替えることで最適な聞き取りやすさも実現した。
「きっかけは友人の医師から『耳が痛くない聴診器がつくれないか』と相談を受けたことでした」と峯啓真社長。答えを探るなかで「医療は見えないものを記録に残せるようになることで進歩してきた側面がある」ことに気付き、聴心音が記録できれば聴診器のワイヤレス、医療の進歩に貢献できると考え、聴診音のデジタル化を目指しました」。
チェストピースをはずし装着。充電式で連続使用は約4時間
昨年12月に販売して以来、これまで600台以上を出荷。新型コロナウイルスの感染拡大にともない、問い合わせなどが相次いでいるという。「たとえば、看護師や患者さん自身が聴診器を当て、少し離れた場所で医師が音を聞いたり、スピーカーで複数の医師が聞き病状を考えたり、患者さんやご家族に聞かせながら説明したりすることもできます」(峯社長)。実際に導入した医療機関では、診療のみならず電子カルテに記録することで、カンファレンスや医療従事者の教育などに活用しているケースもあるという。
現在、同社は在宅など、さらに遠隔で聴診する実証実験を実施。峯社長は「医療の発展に貢献していきたい」と意欲を見せる。同製品は5万円。今後はリース契約にも応じていく予定。