徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

安富祖 久明(あふそひさあき)一般社団法人徳洲会理事長

直言 生命 いのち だけは平等だ~

安富祖 久明(あふそひさあき)

一般社団法人徳洲会理事長

2020年(令和2年)7月6日 月曜日 徳洲新聞 NO.1243

徳洲会創設の精神を実践し全職員が一丸
現在の困難を乗り越えるために粉骨砕身
“生命だけは平等だ”の原点は離島・へき地に

6月28日に開かれた医療法人徳洲会、医療法人沖縄徳洲会、一般社団法人徳洲会(社徳)の各理事会で理事長に選任されました安富祖久明でございます。

東京で16年間、医学・医療を学んだ後、1984年に故郷の沖縄に戻り、南部病院や中部徳洲会病院に加え、宮古島病院など多くの離島病院で診療に従事しました。7年前からは鈴木隆夫理事長(当時)の体制の下、社徳の執行理事として巡回経営指導、徳洲会グループ全体の経営分析など、社徳本部の仕事に携わってきました。この36年間の経験を生かし、徳洲会がより発展し、全職員が心をひとつにして医療に専念できるよう粉骨砕身、努力していく覚悟です。

徳洲会創設の精神は、創設者の徳田虎雄先生の幼少時の原体験にあります。鹿児島県の離島、徳之島で医師に診てもらえず弟を亡くしてしまった悲しみ・恐怖・怒りが“生命だけは平等だ”の徳洲会の理念を産み落としたのです。離島やへき地に病院を建設するために、本土の都市部に次々と病院を開設しました。その高邁(こうまい)な精神と行動力に、高い志をもつ多くの若人たちが賛同し、協力することによって、今日の徳洲会がつくり上げられたのです。私たちが離島・へき地医療を常に意識しないといけないのは、徳洲会の原点、創設者の精神がそこにあるからです。今、私たちの都市部にある病院は、近隣の中核病院と比較し、勝るとも劣らない立派な建物で、最新の医療機器を駆使し、医療を行っています。徳洲会グループとして離島・へき地医療に力を注ぐことにより、彼の地の医療は充実し、ひいては徳洲会がさらに発展する礎となります。

新型コロナ第1波で得た知見 もとに第2波に十分な備えを

今年1月27日、徳洲会感染管理部会からの報告を受け、社徳が「新型コロナウイルス感染症の対応」を発出したのを皮切りに、各病院・介護施設など、ほとんどの施設で、新型コロナ感染症対策会議が開かれました。多職種が一体となって、活発に意見を出し合い、問題解決がなされたように思います。手指衛生の徹底、防護具の備蓄、発熱外来の設置、PCR検査、病棟ゾーニングによる陽性・疑似症患者さん向け入院ベッドの確保、軽症患者さんの宿泊ホテルや職員の一時宿泊ホテルの確保など、多くの課題が浮き彫りになり、その解決に奔走しました。また、近隣の中核病院、地区医師会の先生方、保健所など行政との協議によって、担うべき任務の確認と実行が、多くの徳洲会病院で見られました。さらに地域連携室職員が消防当局、近隣の療養型施設、介護施設との調整に重要な役割も果たしました。

コロナ禍は収束と言い難い状況ですが、この経験から得た知見・エビデンス(科学的根拠)をもとに、第2波に十分に備えていただきたいと思います。

一方で、懸念すべきは経営状況です。多くの医療機関がコロナ禍で赤字経営に苦しんでいます。徳洲会も例外ではありません。6月はかなり回復の兆しが見られるものの、4月、5月はグループ発足以来と言っていいほど厳しいものとなりました。

私たち徳洲会の使命は地域医療への貢献です。それには健全な病院経営が欠かせません。

コロナ禍による診療報酬上の特例措置は確定していますが、外来患者数減、人間ドック・健診センター休止、救急搬送件数減、入院患者数減、手術件数減による収益減を補うことはできません。今後、私たちは仙台病院、長崎北病院、札幌南病院、鹿児島病院、日野病院、館山病院の建て替え、湘南鎌倉病院の先端医療センター、外傷センターの建設、千葉西病院、岸和田病院、羽生病院の増築など大型の設備投資を実行しなければなりません。老朽化が進んでいる神戸病院、徳之島病院、喜界病院の建て替えも控えています。

「和をもって尊しとなす」現場に通い職員の声を傾聴

新型コロナ感染症対策と同時に、経営対策も早急に策定し、実行しなければなりません。

私たちは、徳洲会創立47年の間、多くの困難を乗り越えてまいりました。それは徳洲会の理念実現に向け、職員全員が一丸となって努力した結果であり、それなくしては決して乗り越えることができなかったはずです。「和をもって尊しとなす」。私は社徳職員と協力し、全国の現場に毎週、足を運び、職員の声に耳を傾け、良い取り組みの発見や、全体のバランスを調整し問題解決にあたりたいと考えています。皆で頑張りましょう。

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