徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)9月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1151 三面

宇治徳洲会病院
産婦人科が好調
マンパワー拡充など寄与

宇治徳洲会病院(京都府)の産婦人科が好調だ。2016年に青木昭和・産婦人科部長兼地域周産期母子医療センター長が入職したのを機にマンパワーを拡充、分娩件数などが増えている。いずれは出生前診断を視野に入れた胎児エコー外来の開設や、婦人科領域でのがん治療を本格化させる意向だ。青木部長は「地域周産期母子医療センターに指定されている病院として、さらに地域に貢献したい」と意気込んでいる。

宇治病院は2000年に母子センターを開設し、同年に京都府から地域周産期母子医療センターに指定されるなど、従前から産婦人科や小児科診療に注力してきた。15年の新築移転により、さらに実積を伸ばし、とくに産科では16年以降、分娩件数が年400件を突破(図)。婦人科なども1日当たりの平均患者数が増えている。

好調の理由はマンパワーの充実だ。16年3月に島根大学医学部附属病院に在籍していた青木部長が入職。青木部長は「私の入職以前は2人の医師で産科の妊婦さんや婦人科の外来、入院患者さんに対応しなければなりませんでした。そんななか島根大学病院の卒後臨床研修プログラムに宇治病院が関係していた縁もあり、末吉敦院長が島根大学病院に足を運び教授と面談。京都に興味があったことから、私が入職を希望したのです」。

「将来は産科と婦人科をすみ分け、それぞれの強みを発揮した診療を」と青木部長 「将来は産科と婦人科をすみ分け、それぞれの強みを発揮した診療を」と青木部長

その後、島根大学病院との連携が進み、同院で5年目の医師が半年ごとに交代で宇治病院に赴任。常勤医が4人と倍増した。

また、非常勤医として産科婦人科の教授と准教授が月1日ずつ金曜日の夕診と翌日の手術などを担当。

「新築移転により病院そのものが大きくなり、人員強化を図ったことで、受け入れられる数が増えました」と青木部長は指摘する。

また、診療の質の向上と幅の広がりが得られたことも一因だ。産科では、青木部長が周産期医療の専門医として培ってきた出生前診断の技術を活用。「胎児の超音波検査で、何かあれば出生後すぐに治療を開始するスタイルをとっています。当院では、まだ一般のスクリーニングエコー程度ですが、心臓など細かいところまで診るのが好評です」と説明する。

エコー画像で胎児の状態を確認。右は石山菜乃助産師 エコー画像で胎児の状態を確認。右は石山菜乃助産師

これを実現しているのが、医師が安心できる環境だ。「NICU(新生児集中治療室)は9床と大きく専門医を配置。院内には小児外科医もいます。糖尿病や高血圧など合併症妊婦さんも少なくないなかで、心臓センターや脳神経外科、糖尿病・内分泌内科といった診療科がそろっている体制は心強いです」。

ただし、「出生前診断の技術は倫理的な側面など、さまざまな問題がある」とし、慎重な姿勢は崩さない。

婦人科では、島根大学の教授が腹腔(ふくくう)鏡を中心とした悪性腫瘍の手術を実施。准教授も婦人科腫瘍専門医の資格をもち、より専門的ながん診療を提供できるようになった。

これらに「母乳外来」や「出産後のエステ」など、以前から好評のサービスが加わり、口コミなどで分娩件数や患者数が増えていった。

もちろん、青木部長自ら病院の外に出て地域での啓発活動も欠かさない。「地域の関係機関との交流や院内外での医療講演に力を入れています」。

今後は出生前診断の技術をより生かすため、胎児エコー外来の開設、さらに婦人科領域のがん治療の本格化などを計画。「診療メニューを増やし、受け入れられる幅を広げたいと思います。さらに、その先には産科と婦人科をすみ分けし、協力しながらも、それぞれの得意分野を存分に発揮できる体制が構築できればと思います」と青木部長は身を乗り出す。

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