2018年(平成30年)9月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1151 二面
誤嚥性肺炎を未然に防ごう!
食べ物を誤嚥(ごえん)し肺炎になるのが誤嚥性肺炎と思っていませんか。確かに、このような明らかな誤嚥(顕性誤嚥)による場合もありますが、実際は夜、寝ている時に唾液や口腔(こうくう)内分泌物を知らず知らずのうちに誤嚥(不顕性誤嚥)して起きる肺炎がほとんどです。
肺炎は夜につくられるのです。現在、日本人の死因の第3位が肺炎です。そのほとんどが65歳以上です。その大多数が誤嚥性肺炎なのです。
肺炎の原因となる細菌で最も多いのが肺炎球菌という菌です。この菌による肺炎を予防できるワクチンがあります。日本では2種類の肺炎球菌予防ワクチンがあります。65歳以上の方は肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)の接種が、定期接種の適応となっています。もう1種類のワクチン(プレベナー13)は自費接種ですが、予防効果に優れていることが実証されています。この2種類のワクチンを上手に使い分けることが、最大の肺炎予防策になります。(渡部和巨・東京西徳洲会病院院長 談)