徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)11月27日 月曜日 徳洲新聞 NO.1110 一面

沖永良部徳洲会病院
新築移転工事の完成を祝う
竣工祝賀・内覧会に1000人

沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)は11月23日、新病院の竣工祝賀会を挙行した。徳洲会グループの離島病院関係者をはじめ、島内の医療機関、町役場、消防本部など多くの地元関係者らが出席し、徳洲会グループで初となる離島病院の新築移転を盛大に祝福。その日に内覧会も行い約1000人が訪問、島の方々の期待の大きさを物語った。11月30日と12月1日に現病院から患者さんの移動を終え、2日から新病院で一般診療を開始する。

新病院は12月2日に診療開始

新病院の正面玄関前でテープカット 新病院の正面玄関前でテープカット

前日までの雨天から一転、竣工祝賀会の当日は晴天に恵まれ、沖永良部病院の新しい始まりを祝福しているかのような1日だった。神事の後、新病院玄関前でテープカットを行い、続いて竣工祝賀会を開催。はじめに施主として医療法人徳洲会の安富祖久明・副理事長と東上震一・副理事長が挨拶に立った。

安富祖・副理事長は島民の方々や関係者への感謝を述べ、「3年前から当院で診察をさせていただき、療養環境の悪さ、医療機器の古さを実感していました。新築移転に際し、新しいMRI(磁気共鳴画像診断装置)を導入することができました。近隣の医療施設と連携を図りながら、島全体の医療に取り組んでいってほしいと思います」と期待を込めた。

台風や塩害にも強い新病院 台風や塩害にも強い新病院

さらに「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会」という徳洲会の理念に触れ、「今後も救急医療や離島・へき地医療の発展に尽力するとともに、高度先進医療や臨床研究などにも積極的に取り組んでいきます」と誓った。

東上・副理事長は「沖永良部島の新しいステージの始まりに際しご挨拶できることに感謝します」と述べた後、「島に最高の医療を提供できる病院ができたことを嬉しく思います。島の方々の力をお借りし、徳洲会グループも協力しながら、さらなる良い医療を提供していきます。私自身も協力を惜しみません」と力強くメッセージを送った。

「皆様と力を合わせていきましょう」と東上・副理事長 「皆様と力を合わせていきましょう」と東上・副理事長 急きょ挨拶に登壇し思いを語る福島顧問 急きょ挨拶に登壇し思いを語る福島顧問 「今後も地域医療の要に」と平安町長 「今後も地域医療の要に」と平安町長

「島全体の医療の活性を」と安富祖・副理事長 「島全体の医療の活性を」と安富祖・副理事長
 
離島医療の難しさを吐露する渡慶次院長 離島医療の難しさを吐露する渡慶次院長 「県でも支援していきたい」と禧久議員 「県でも支援していきたい」と禧久議員

その後、梓設計の前田隆・常務取締役執行役員九州支社長、佐藤工業の伊藤隆実・取締役兼常務執行役員建築事業本部長に感謝状を贈呈した。

来賓を代表し、禧久伸一郎・鹿児島県議会議員は「島の医療を島内で完結するため、沖永良部病院設立当初、大変な苦労をされていたことを思い出します。医師不足の解決は喫緊の課題であり、さまざまな制度を活用していかなければいけません。今後、同院への期待はいっそう大きなものになりますが、県としてもしっかり支援していきたいと思います」とサポートを誓った。

また、平安正盛・知名町長は「同院は地元からの熱い要望を受けてオープンし、島唯一の病院として活躍していただいています」と謝意を表したうえで、「新病院は最新の医療機器を備え、地域特有の立地条件に配慮し、島民が安心・安全に暮らせることをコンセプトにしていると聞いています。今後も地域医療の要になることを期待しています」と希求した。

東山栄三・健康友の会会長が乾杯の音頭。徳田虎雄・前理事長との思い出話に花を咲かせた後、「新しい病院で世界一の医療を目指し、地域の方々の期待に応えられることを祈念しています」と挨拶し、「乾杯」と発声。地元で舞踊教室を開く踊り手が祝いの舞を踊り、祝賀会に花を添えた。

東山会長の「乾杯」の声に合わせ高らかに杯を掲げる列席者たち 東山会長の「乾杯」の声に合わせ高らかに杯を掲げる列席者たち

中締めで挨拶に立った同院の渡慶次賀博院長は、関係者への感謝を述べたうえで、「現病院は開院後28年経ち、老朽化が激しくなっていました。今回、グループ病院で離島初の新築移転ができたことを大変嬉しく思っています」と笑顔を見せた。

さらに離島医療の難しさについて吐露。「この1週間で5人の赤ちゃんが生まれました。重軒正宏医師がひとりで支えています」と明かすと、会場からは驚きの声が漏れ、自然と拍手が湧き起こった。さらに、ドクターヘリが飛べない悪天候時や夜間などは、自衛隊に要請しヘリ搬送していることを挙げ、航空自衛隊の渡辺信行・基地司令に感謝の言葉を贈った。

離島病院の結束の強さを見せる(左から)徳之島徳洲会病院の藤田安彦院長、渡慶次院長、与論徳洲会病院の久志安範院長、喜界徳洲会病院の浦元智司院長 離島病院の結束の強さを見せる(左から)徳之島徳洲会病院の藤田安彦院長、渡慶次院長、与論徳洲会病院の久志安範院長、喜界徳洲会病院の浦元智司院長

最後に渡慶次院長は「本土では何でもない病気が離島では治療困難になることもあります。しかし当院で完結できる医療を目指し、充実していけるように情熱をもって邁進(まいしん)していきます」と意気込みを見せた。

地元の祝いの舞が祝賀会に花を添える 地元の祝いの舞が祝賀会に花を添える

このあと安富祖・副理事長が、同院を長い間支えている福島ミネ顧問(元副院長)を紹介。福島顧問は80歳を迎えたことを告げ、「退職も考えていましたが、新病院ができるまでは辞められないという気持ちでここまで来ました。これからも微力ながらお手伝いできればと思います。今回、このような祝賀会が開けたことに本当に感謝しています」と満面の笑みを見せていた。

現病院は11月30日と12月1日を休診とし、新病院に入院患者さんの移動などを行い、2日から新病院で一般診療を開始する。今後、現病院は解体し、駐車場を整備する計画だ。

内覧会に島の方々が参集
最新医療機器に高い関心

記念品に新病院のパンフレットや『徳洲新聞』などを配布 記念品に新病院のパンフレットや『徳洲新聞』などを配布

内覧会に約1,000人の島の方々が訪れた。新生児室をガラス越しに見学していた参加者は「大きな窓ガラスだから中の様子がよく見えますね」と感想を話していた。ふだんは入ることのできない透析室や手術室も見学でき、「ドラマの登場人物になったみたい」と楽しそうに声を上げる参加者もいた。新規導入したMRIの担当者が「撮影時間が約半分になり、画質も大幅に向上します」と説明すると、参加者から感嘆の声が上がった。

新規導入したMRI に興味津々の見学者 新規導入したMRI に興味津々の見学者

帰りに記念品として、新病院のパンフレット、『徳洲新聞』、粗品の入ったバッグを配布。子どもには着ぐるみを着た職員から風船のプレゼントもあり、親子連れに大好評だった。

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