徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

松永 圭生(まつながたまお)(一般社団法人徳洲会理事)

直言 生命いのちだけは平等だ~

松永 圭生(まつながたまお)

一般社団法人徳洲会理事

2017年(平成29年)9月11日 月曜日 徳洲新聞 NO.1099

健全で安定的な財務運営に全力投球
患者さん本位の医療拡充に日々貢献
各々が専門分野で最高の成果を達成するべき

これまでの人生六十年余、数多くの知見・知遇を得て今に至っています。

学生時代は病弱でしたが、野球が大好きで、中学校では野球部に入部。新チーム結成時、退部する3年生の主将から「うまくなりたいなら、走り続けろ」と教わりました。難しい打球を軽快にさばく守りの要・遊撃手は憧れの主将だったため、その言葉を実践し、その後2年間、クラブ練習後も毎日黙々と数㎞走り込みました。

校内マラソン大会では、いくら走っても体は軽く、陸上部エースとバスケットボール部主将に次ぎ、野球部主将となっていた私は3位に入りました。当時の走り込みにより、その後50年、病苦なく、健康を手に入れることができたのです。

大学卒業時に内定先から『職業と人生』という冊子を手渡されました。新入職員の心構えが綴られ、その一節に「一隅を照らす」がありました。置かれた場所で全力を尽くせば社会全体が良くなる、一人ひとりの貢献が何物にも代え難い貴い宝という意味です。その後40年、米国、英国、ドイツを渡り歩くも、原点に返るためこの冊子を今も引き出しのなかに置いています。

在職時、米国ビジネススクールに留学し、MBAを取得。「俺は何でもできる」と思い上がり始めた頃、訪問先で定年で転籍していた年老いた先輩から「一番大事なのは、ロイヤルティ(帰属意識)だよ」と諭されました。それからすでに30年です。

以前に読んだ徳田虎雄・前徳洲会理事長の著書のなかの言葉、「全力投球――さりげなく物事を完成していく。さりげなく難しいことをやってのける」も印象深く残っています。

一般社団法人徳洲会は、徳洲会グループの各法人などとの契約により、医薬品、医療機器・材料の一括購入や業者との価格交渉の窓口機能、病院・施設への各種サポート・コンサル機能などを有していますが、私はグループの金融政策を担っています。徳洲会設立当初は資金調達に苦労した時代がありました。しかし、近年では収益力が向上し、4年前の騒動発生時も主力銀行をはじめとする銀行団からの融資に変化はなく、資金を円滑に調達でき、ここ数年、病院の新設・新築移転を急ピッチで進めることができました。

3万人を超える職員が理念を共有し一致団結

しかしながら、有利子負債残高を勘案すれば、今後は金利上昇などのリスクに適切に対応していかなければなりません。したがって、中長期的な設備投資・キャッシュフロー計画を綿密に策定し、経済情勢や金利動向などを見極め、機動的に財務を運営することが肝要です。

ご存知のとおり、事業の3要素はヒト・モノ・カネ、近年は社会構造の変化により情報・時間なども重要になっています。これらの要素がひとつでも欠ければ「生命だけは平等だ」の理念の実現が難しくなるのです。

今後とも、3万人を超える職員が理念を共有し、一致団結して、離島・へき地医療を継続、国際医療貢献を含めた患者さん本位の真の医療を拡充すること、各々(おのおの)が専門分野で最高の成果を達成することが求められます。私は財務を健全で安定的に運営するため全力投球していきます。

経営の透明性を堅持し法定監査の準備進める

2年前の改正医療法により、経営の透明性確保やガバナンス(組織統治)強化の観点から一定規模以上の医療法人などに会計基準の適用、外部監査、計算書類の公告などが導入されました。徳洲会は18年度から始まる法定監査に、2年前倒しで準備を進めていますが、初めての経験で、大きな実務負担となっているのも事実。法定監査を通じ内部統制を整備することで、財務報告の信頼性が確保され業務の有効性や効率性が向上するため、本番に向けて残る課題を改善していかなければなりません。

一方、一般社団法人徳洲会についても、MS法人の事業を引き継いだことから、負債額が基準を超え、法定監査対象となり、こちらも鋭意対応中です。

徳洲会は多数の医療法人などによって構成されているため、経営の効率化を目的に統合を進めています。これには、非営利法人としてのガバナンスや内部統制など求められる基準をクリアして、経営の透明性を堅持し、アカウンタビリティ(説明責任)をしっかり全うするべくサーバントリーダーシップ(対話型リーダーシップ)を発揮していく所存です。皆で頑張りましょう。

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