徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)5月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1084 二面

皆野病院
多職種で透析予防を推進
減塩・飲水指導など注力

多職種連携で糖尿病悪化を防止 多職種連携で糖尿病悪化を防止

皆野病院(埼玉県)は院内外の多職種連携による糖尿病の重症化防止に尽力している。透析導入の原因の1位は糖尿病性腎症で、透析予防の観点からも重要な取り組みだ。同院は重症化の予防ツールとして2011年10月に「疾病管理MAP」を導入。これは検査数値をまとめたデータベースで、検査漏れを防いだり介入優先度をひと目で確認できたりする。きっかけは先駆的にMAPを導入していた(旧)千葉県立東金病院の平井愛山院長(現・日本慢性疾患重症化予防学会代表理事)を院内勉強会の講師に招いたことによる。

この一環で力を入れているのが栄養指導。腎症2期(早期腎症期)以上が介入対象。腎症の大きな発症因子である高血圧を抑えるには減塩が肝要となる。そのため減塩・飲水(脱水予防)指導を強化してきた。

透析予防のため栄養指導で減塩や飲水など促す 透析予防のため栄養指導で減塩や飲水など促す

4期(腎不全期)の70歳代女性患者さんの場合では、急速進行例のため16年5月の初診時点で、同年内に透析導入になる恐れがあった。介入後、減塩・飲水指導に重点を置き栄養指導を実施。糖尿病薬の変更なども行った結果、透析回避の見込みに改善した。

国は医療関係者と行政の協力・連携体制の構築などを推進するため、16年4月に糖尿病性腎症重症化予防プログラムを策定。皆野病院はMAPを活用するなどして同プログラムに沿った取り組みを実践している。

栄養室の新井香織副主任(管理栄養士)と濱崎裕利果・管理栄養士は「医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、管理栄養士など多職種が力を合わせ、地域の保健師さんとも連携し、透析予防に努めていきたい」と意気込んでいる。

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