徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)4月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1078  三面

サイエンス漢方処方研究会
副作用など漢方薬デメリットを学ぶ

静仁会静内病院(北海道)の井齋偉矢院長が理事長を務めるサイエンス漢方処方研究会は3月20日、都内で「The Best Case Studyシンポジウム3」を開催した。同研究会は年1回シンポジウムを行っており、今回で6回目。当日は教育講演や特別講演、一般演題5演題の発表を行い、集まった70人以上の参加者は漢方薬の使用症例や副作用などを学んだ。

「もっと理論武装する必要がある」と井齋院長 「もっと理論武装する必要がある」と井齋院長

井齋院長が提唱するサイエンス漢方処方とは、漢方薬の効果を科学的に捉え、臨床現場での利用を促し、医療の質の向上を図るため、現代医学にのっとって漢方薬を使用する方法論。同研究会は情報交換を通じて、参加者同士が知識を高め合うために設立した。2月末現在で会員は360人、医師、歯科医師、薬剤師、獣医師などが名を連ねている。

会の冒頭、井齋院長が挨拶。6回目を迎えたことをふまえ、「だいたい5年でひと区切りと言いますが、これから新しい展開を目指していきたいと思います」と意欲を示した。昨年の日本東洋医学会学術総会では、ほぼ同研究会会員でワークショップを行ったことを明かし、サイエンス漢方処方が浸透している手応えを示した。「私たちも、もっと肉付けして理論を学ぶ必要が出てくる」として、今回は効果よりも副作用や医薬品情報、発がん性などリスクをはじめとする“負”の部分に着目したテーマ設定にしたことを説明した。

教育講演を真剣に聞く参加者 教育講演を真剣に聞く参加者

教育講演では、名古屋市立大学大学院薬学研究科の牧野利明教授が「漢方薬に関する医薬品情報の見方」をテーマに講演。生薬に関する科学的な情報を引用する際には、正しい生薬が使用されているかを把握するために植物の学名や使用部位、産地なども確認する必要があり、熱水や有機溶媒などを使用する生薬の抽出方法も重要な要素であることを指摘した。

特別講演では、日本経済大学大学院経営学研究科の赤瀬朋秀教授が「漢方薬の副作用・有害事象を読み解く」、国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センターの西川秋佳センター長が「医薬品市販前の安全性~特に発がん性を中心に~」と題し、それぞれ講演。最後に総合討論を行った。井齋院長は新しい展開のひとつとして、昨年に続き会員向けのシンポジウムを今夏に企画している。

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