徳洲会グループ

第5波「感染爆発」へ徹底 緊急リポート

新型コロナ感染爆発が止まらない。新規陽性者が2万5000人超の日もあり、第3波、第4波とは比較にならない規模で感染者が増えている。それにともない重症例も増加、さらに病床逼迫の深刻化により自宅療養者も急増している。

緊急事態宣言の対象地域は東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、沖縄に続き8月20日から茨城、栃木、群馬、静岡、京都、兵庫、福岡に拡大。さらに27日には北海道、宮城、岐阜、愛知、三重、滋賀、岡山、広島が追加された。まん延防止等重点措置の対象地域も広がっている。こうしたなか徳洲会グループは懸命に感染者への診療を継続。全国のグループ病院の対応を緊急リポートする。

ECMOをフル稼働

首都圏の医療体制の逼迫も深刻だ。重症をはじめ多数のコロナ患者さんの入院を受け入れている羽生総合病院(埼玉県)では、ここ1カ月で患者さんが急増し、陽性患者さんの入院が60人を超える日もある。導入しているECMO(体外式膜型人工肺)3台をフル稼働させる日も少なくない。さらに、人工呼吸器を使用する患者さんも20人に迫る勢いだ。

患者数に合わせ看護師の配置人数を増やす必要があることから「8月1日から緊急度の低い予定オペは延期し、外科系の看護師をコロナ病棟に配置転換して対応しています」と青木三栄子・看護部長。また「人工呼吸器や輸液ポンプ、エアマットなど本館に備え付けている物をコロナ病棟に移して使っていますが、本館でも必要ですので、やりくりが限界に近づいています」と苦境を訴える。

千葉県は重症用ベッドの使用率が県全体で約80%に達している。千葉西総合病院は薬物治療や新しい呼吸療法のネーザルハイフロー、人工呼吸器を用いて治療を行ってきたが、重症患者さんの増加を受け、ECMO治療を新たに開始した。

「重症患者さんに対応できるようにICU(集中治療室)の看護師をコロナ病棟に配置転換しました。今のところ他の診療機能は落とさずに対応できています」(小林裕子・看護部長)。現在、2台のECMOを常時稼動させながら、新規の重症患者さんを受け入れる“最後の砦”の役割を果たしている。

新規陽性者数、重症者数が高止まりしている東京都。軽症・中等症に対応する東京西徳洲会病院と武蔵野徳洲会病院は、いずれも重症化した患者さんの転院先の確保が喫緊の課題と指摘する。「以前に比べて症状が重く、入院後すぐに重症化するケースも少なくありません。しかし、重症化しても転院先がない状況です」と東京西病院の鳩山悦子・看護部長。武蔵野病院の斎藤英子・看護部長も「8月以降は重症患者さんの受け入れ先が思うように確保できない」と、今までコロナ患者さんには導入しなかった気管挿管やネーザルハイフローなどを付けるケースが出ていると打ち明ける。

神奈川県では、湘南鎌倉総合病院が8月中旬に本院の2病棟を閉め、隣地にある県の臨時医療施設にスタッフを回した。八木沼正子・看護部長は「これまで看護師は3年目以上が担当していましたが、2年目も臨時研修を受けた後、業務にあたっています」と明かす。

湘南藤沢徳洲会病院では、感染管理認定看護師が後方支援病院で指導を行うなど地域一丸となり対応。「院内保育園の感染対策を強化し、職員が濃厚接触者にならないよう気を付けています」(津島春美・看護部長)。

 

→徳洲新聞1302号掲載