徳洲会グループ

徳洲会体操クラブ 団体も個人も優勝目指す──3年後のパリ五輪へ始動

徳洲会体操クラブの北園丈琉と亀山耕平は東京五輪の体操男子に日本代表として出場、北園は団体総合で銀メダルを獲得、個人総合では5位、種目別鉄棒では6位に入賞した。亀山は種目別あん馬で5位入賞を果たした。両選手は8月7日、同クラブの米田功監督、佐野友治コーチとともに一般社団法人徳洲会(社徳)東京本部を訪れ、安富祖久明理事長らに報告した。安富祖理事長らは両選手の健闘を称えるとともに、今後の活躍に期待を寄せていた。両選手、米田監督、佐野コーチ、今回惜しくも代表に届かなかった米倉英信に、あらためて東京五輪を振り返ってもらうとともに、3年後のパリ五輪へ向けた意気込みを聞いた。

北園と亀山を独占インタビュー

──あらためて五輪を振り返ってください。

北園▪目標だった団体優勝を逃したのは悔しいです。ただ、もっと頑張れる、もっと強くなれると思える良いきっかけになりました。

亀山▪今までにないほど吹っ切れさせてくれる特別な場でした。(北園)丈琉たちが熾烈な代表選考を繰り広げるなかで、自分は彼らほどの熱量があるのか、肩を並べて闘えるのかと不安に思った時期もありましたが、実際に五輪の会場に入った瞬間、憧れの気持ちがあふれ出し、きちんと自分のなかにも強い思いがあると感じました。

──演技については?

北園▪団体では、任された仕事はできたと思います。種目別の鉄棒で挑戦した手放し技は、最初から演技構成に入れると決めていました。

亀山▪後半は体力的に厳しく、バランスを崩し最後に足を開いてしまいました。最終演技者は経験したことがなく、思ったよりも待つ時間が長いと感じました。タイミングの合わせ方が難しかったです。

亀山は現役続行を示唆

──選手村ではどのように過ごしたのですか?

北園▪部屋では皆とゲームをするなど和気あいあいとしていました。試合でも皆で励まし合い、とても良いチームだったと思います。

亀山▪試合にも影響すると思ったので、チームメイトとはコミュニケーションを積極的に取りました。ただ、予選まではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に極力触れないなどプレッシャーになることはすべて排除しました。

──感染対策は?

北園▪毎日、PCR検査を受けたり、村内の至るところに設置されている手指消毒剤を活用したりしました。外部の人とも話す機会はなく、宿舎と練習・試合会場の間のバス移動だけでした。

──今後の目標やプランを聞かせてください。

北園▪パリ大会では団体総合も個人総合も優勝することが一番の目標です。もう3年しかないという思いで、しっかり頑張りたいです。

亀山▪いろいろな人の話を聞きながら、ゆっくり考えたいと思っています。一線を退くことは考えていません。ただ、今はパリ大会までは考えられないので、まず1年の活動を目指します。いろいろ学んだことがあるので、クラブの後輩にたくさん伝えていきたいです。

今度は自分が感動与えたい! ──米倉英信

跳馬のスペシャリストとして代表入りを狙いましたが、あと一歩で叶いませんでした。テレビで観戦し、種目別跳馬で優勝した韓国の選手は、W杯で自分も闘っていた選手なので素直にうれしく思いました。しかも自分の名を冠した技「ヨネクラ」を決めて優勝したのです。ただ、点数ではW杯の最終戦で自分が出した点数より低かったので、少し悔しい思いもあります。

引き続き、跳馬のスペシャリストとして現役を続け、パリ大会を目指します。東京五輪ではスポーツの力をあらためて感じたので、今度は自分が感動を与えたいと思っています。10月の世界選手権(北九州市)に出場することが決まったので、今はそれに向けて集中しています。ここから新たな一歩を進めたいと思います。

まずは国内で勝つことが目標 ──米田監督

東京五輪は亀山にとっては今まで取り組んできたことの集大成で、思いきった演技をする場となりました。北園にとっては悔しさが残る大会だったかもしれませんが、この舞台に立たなければ感じられなかったことです。ここがスタートになります。同じ舞台でも、両者で意味合いは違うと感じ、ここから新たな当クラブの歴史が生まれるという、気が引き締まる思いもしました。

パリ五輪を目指すにあたり、とくに北園は鉄棒が課題になると思います。今後、オールラウンダーとして、日本のエースとして勝負していく時に、最終種目に不安を抱える選手では周囲の信頼を勝ち得ません。演技を確実にやりきり、なおかつ高い点数を取って仲間のもとに帰ってくる――そういう選手になることが必要です。

まさに橋本大輝選手が仲間であれば心強いと思うのと同じことです。パリ五輪まで時間はありません。世界を目指すには、個人・団体を問わず、国内の大会で勝つことが重要です。当クラブからひとりでも多くの代表選手を輩出できるよう、まずは今年の全日本シニア・マスターズ体操競技選手権大会、全日本体操競技団体選手権大会に向けて頑張ります。

亀山の代表入り目指して ──佐野コーチ

亀山と二人三脚で海外を転戦し、代表入りを目指しました。コロナ禍で試合が延期となるなど、代表が決まりそうで決まらない時期が続き苦労しました。海外で闘う場合、長時間のフライトになると筋肉が緩むため調整が必要だったり、一時期、失敗を恐れ演技そのものが小さくなり、良さが消えて悩んだりするなど、苦しんでいる姿を散々見てきました。

代表が決まってからは調子がすごく良かっただけに、決勝での結果については、コーチとして申し訳なさを感じます。ただ、決勝では予選よりも難度を上げ、バランスを崩しながらも最後の技をやりきったのはさすが。あの状況だと、普通は演技が止まったり落下してしまったりします。亀山の一番のファンは自分だと思っています。

 

→徳洲新聞1302号掲載