関東地方

東京西&武蔵野病院

東京都の新型コロナウイルス感染者が7月28日に初めて3,000人を超え、その勢いはなお続いている。医療逼迫の危機に直面する都内で、コロナ対応に奔走するグループ病院の対応を緊急リポートする。

東京西徳洲会病院は疑似症用に13床、陽性者用に7床用意していたコロナ専用病床を7月15日以降、疑似症用を減らし陽性者用を12症に増やして対応。疑似症用のベッドが足りない時は、一般病棟の空いている個室も活用している。

発熱外来は7月28日に、これまでの最多となる45人が来院し、10人以上がコロナ陽性と判明。鳩山悦子・看護部長は「7月上旬に比べ、発熱外来もコロナ患者さんの入院も倍近い人数に急増しています」と窮状を訴える。

同院はコロナ対応のために新たな医療機器を導入。そのひとつが救急外来の一室に備え付けたエアカーテン。これを用い簡易陰圧室をつくり、発熱患者さんの診察や検査結果を待つための待機場所として活用している。等温核酸増幅法(NEAR法)検査も導入。これまで1時間半ほどかかっていた検査時間が約15分に短縮、緊急手術前のコロナ検査などに役立てている。

渡部和巨院長は「現段階では救急も一般診療も止めずに対応できていますが、今後の状況によっては、緊急性がない手術を先延ばして、コロナ対応を優先するなど対策を講じる必要もあるでしょう。とにかく逃げずにあわてず、臨機応変に対応していきます」と力強い。

武蔵野徳洲会病院は昨年10月、病棟のゾーニング(区域分け)を行い4床のコロナ専用病床を開設、軽症~中等症の患者さんの入院を受け入れている。また、同じくゾーニングしたうえで疑似症専用の病床を12床開設。同病床にはPCR検査で陽性判定にならないものの、発熱や肺炎などの症状がある患者さんが入院している。7月28日時点でコロナ病床には3人が入院し、疑似症病床は満床の状態だ。

同院の斎藤英子・看護部長は「東京都ではコロナ陽性の患者さんが発生すると、各地域を管轄する保健所が入院調整を行っています。7月上旬頃から当院へのコロナ陽性の患者さんの入院要請や、疑似症患者さんが日を追うごとに増えています。状態が悪化し重症化の可能性が高い患者さんの搬送先を探すのに苦労しているのが現状です」と打ち明ける。

東京都では、ここへきて1日の新規感染者数が過去最多を更新。こうしたなか、武蔵野病院ではコロナ禍が本格化した昨春に開設した発熱外来とPCRセンターの受診者の増加が顕著だ。「標準予防策や健康観察などを徹底しながら、これからも患者さんの受け入れに尽力していきたい」と斎藤・看護部長は気をはく。

 

→徳洲新聞1298号掲載