与論徳洲会病院
2021/03/22
処置待ち時間短縮など

徳之島徳洲会病院(鹿児島県)は同院で初の診療看護師(NP)が昨年7月に入職、常勤医が少ない離島病院にあって幅広い業務を手がけ、貴重な戦力となっている。
NPは5年以上の看護師経験をもち、大学院のNP養成コースを修了して認定試験に合格することで資格を得られる。一定の条件下で自律的に特定の医行為(21区分38行為)を実践できる。
入職したのは髙橋博之NP。業務内容は内科(肺炎・尿路感染症など感染症の治療や糖尿病管理)、形成外科(創傷処置)、麻酔科(全身麻酔)、外科(手術・術後管理)や、在宅医療、瘻孔(ろうこう)管理など多岐にわたる。髙橋NPは以前、大阪府内の急性期病院で集中治療の看護に従事。大分県に転居後、急性期から在宅まで継続して患者さんにかかわりたいという希望を従来から抱いていたことから、大分県立看護科学大学大学院に進学。2018年3月にNP資格を取得した。
髙橋NPは「医師が少なく高齢の方々が多い離島では、プライマリケアを提供できる医療者が重要となります。NPの資格や技術を生かし初療から在宅まで貢献していきたい」と意気込みを見せる。大倉さとみ看護部長は「医師不足で患者さんへの処置が後手に回ることがありましたが、NPが加わり処置の待ち時間が短縮するなど改善され、他の看護師の安心感にもつながっています」と評価している。なお、同院は24年を目標に新築移転を計画している。
→徳洲新聞1276号掲載