南部徳洲会病院
スキルアップや統一したケアを実践
南部徳洲会病院(沖縄県)は、入院患者さんの褥瘡(じょくそう)発生低減のための取り組みに力を入れている。「重症度、医療・看護必要度」が高く、同院全体の平均より褥瘡発生率が高かった循環器科など混合病棟では、集中的に対策を実施。スタッフのスキルアップやカンファレンス(検討会)の実施など組織的に取り組みを展開した結果、褥瘡の発生率が大幅に低減した。褥瘡の発生は患者さんの苦痛増大やQOL(生活の質)の低下につながるため、対策が欠かせない。同病棟では取り組みを習慣化して実施しており、今後も看護の質向上に努めていく。
カンファレンスで原因究明
「重症度、医療・看護必要度」は、入院患者さんに対するさまざまな処置・管理、患者さんの状況、実施した手術などを点数化し、一定の基準に達した患者さんの入院割合をもとに算出する。
たとえば創傷処置の有無、呼吸ケアの有無、点滴ライン(同時に3本以上)の管理、心電図モニターの管理、シリンジポンプ(一定速度で薬剤などを投与する機器)の管理、輸血や血液製剤の管理、専門的な治療・処置実施(抗がん剤や医療用麻薬の使用、放射線治療など)の有無、患者さんのADL(日常生活動作)、開頭手術、開胸手術、開腹手術、内視鏡手術、全身麻酔・脊椎(せきつい)麻酔の手術など実施の有無といった項目だ。
南部病院の循環器内科など混合病棟では、肺がん患者さんの入院受け入れも多いことから、この「重症度、医療・看護必要度」が高く、一定の基準に達した患者さんの割合が40%を超えている。
同院は高度な放射線治療装置であるトモセラピーを有することから、県内各地や離島からも多くのがん患者さんが受診し、治療を受け入院している。同病棟は42床あり、HCU(高度治療室)4床が隣接する。褥瘡ハイリスクの患者さんは、多い時で病棟の半数近くを占める。
40%超という同病棟の「重症度、医療・介護必要度」は、慎重な観察や手厚い看護を必要とする患者さんが多く入院していることを意味し、その分、スタッフにかかる負担は大きい。そうしたなか、すぐさま生命に危機を及ぼすことのない褥瘡に関しては、対策が習慣化されておらず、スタッフの褥瘡対策の知識や技術が十分でないことが課題だった。
→徳洲新聞1262号掲載



