関東地方
医療の質・安全で高いハードルクリア
千葉西総合病院と東京西徳洲会病院は国際的な医療機能評価であるJCI認証を取得した。徳洲会グループは医療の質や安全の向上を目指し、基幹病院を中心に同認証の取得を推進。両院の取得により、徳洲会のJCI認証取得施設は10病院に達した。日本では徳洲会内外の認証取得は31施設。同認証は主に医療の質や患者安全の観点から14カテゴリ、1100項目を超える審査項目を設けており、高いハードルをクリアしなければ取得できない。
質改善に向けた共通言語
徳洲会グループで初のJCI認証取得は12年、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)だ。14年に東京西病院の院長に就任した渡部和巨院長は当時、湘南鎌倉病院の副院長として受審を経験した。
「JCI認証の良さを実感していましたので、患者さんの安心・安全を守る有効なストラクチャーとプロセスの実現のため受審しました。今回チャレンジしたことでスタッフが質改善に向け共通言語でコミュニケーションを取れるようになったことに手応えを感じています。“患者さんのための医療”というベクトルを変えずに、改善活動を継続していきたい」(渡部院長)
プロジェクトリーダーを務めた佐藤一彦・副院長兼包括的がん診療センター長は「院内の“組織づくり”が後手に回っていたので、まず、指揮命令系統や業務の役割に応じた組織図を確立しました。組織が固まったところで、予定表を作成し、業務手順などを現場に浸透させるため、各カテゴリリーダーとともに繰り返し現場のラウンドを行い、意識付けを進めました」と振り返る。
佐藤副院長は、JCIは質改善を核としながらも、組織のガバナンス(統治)強化やマネジメントの確立を図るツールとしても有効と指摘。「ここからが新たなスタート。PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回していきたい」。
看護部を率いる鳩山悦子・看護部長は「スタッフが前向きになれるようモチベーションの維持に注力し、現場の困り事に対応したり、負担が集中しないよう分散したり配慮しました」と説明する。
MMU(薬剤の管理と使用)のカテゴリリーダーを務めた岩井大薬局長は「ハイアラート薬(とくに注意が必要な医薬品)のラベル貼りや保管状況の記録など、順守率は大幅に向上しました。また5S活動の徹底で、院内がとてもきれいになりました」と評価。
QPS(質改善と患者安全)カテゴリリーダーの工藤琢也・臨床試験センター長や、FMS(施設管理と安全)リーダーの堺康徳・臨床工学科技師長、COP(患者のケア)リーダーの菅原隆広・看護主任は「改善の余地はまだあるので、3年後の更新までに、さらに良くしていきたい」と口をそろえる。
田嶋康宏JCI事務局は「渡部院長のリーダーシップ、佐藤副院長による現場への浸透、全職員の強い気持ちと協力のおかげです。また、一般社団法人徳洲会医療安全・質管理部の海老澤健太・課長補佐をはじめ、グループ内のJCI取得病院からの支援に感謝します」と謝意を表している。
→徳洲新聞1239号掲載

