関東地方

医療の質・安全で高いハードルクリア

千葉西総合病院と東京西徳洲会病院は国際的な医療機能評価であるJCI認証を取得した。徳洲会グループは医療の質や安全の向上を目指し、基幹病院を中心に同認証の取得を推進。両院の取得により、徳洲会のJCI認証取得施設は10病院に達した。日本では徳洲会内外の認証取得は31施設。同認証は主に医療の質や患者安全の観点から14カテゴリ、1100項目を超える審査項目を設けており、高いハードルをクリアしなければ取得できない。

徳洲会グループ10病院が取得

JCI認証は3年ごとに世界中のベストプラクティス(最良の実践)をふまえ、認証基準の見直しを行う国際標準の厳しい第三者評価。安全で質の高い医療を提供できる仕組みを導入するためのツールと言える。認証期間は3年間。

審査では米国JCI本部から医師、看護師、施設・管理担当の3人のサーベイヤー(調査員)が医療機関を訪問。患者さんの入院から退院までをトレース(追跡)する形で、患者確認、診療記録の作成、転倒転落リスクなどのアセスメント(評価)が適切に実践されているかを、各種書類の閲覧や職員への口頭での質問を通じ、徹底的に確認する。施設や設備に関しても安全や感染予防の観点から適切な管理を行っているか審査する。

千葉西病院と東京西病院は2月にJCI認証を取得した。

「当院にはルールの標準化が進んでいない部署もありました。そのため、業務プロセスの標準化が要求されるJCI認証の取得を通じ、高いレベルの基準・ルールを整備できたのは当院にとって意義の大きなことであると感じています」(千葉西病院の佐々木史博JCI事務局兼QI担当主任)

同院は2019年4月、JCI認証取得に向けたプロジェクトのキックオフミーティングを開催。同時にJCI委員会を立ち上げ、コアメンバーとして全部署から14カテゴリのリーダーを選抜、プロジェクト推進の体制を固めた。各部門の計140数種に上る業務手順書など必須文書の整備や、同手順書に基づく業務の遂行、医療の質を示す指標である100を超えるQI(Quality Indicator)の整備とモニタリング、JCIが求める施設基準をクリアするための措置などを講じた。

同院が審査のために準備に費やすことができたのは、キックオフミーティングから本審査受審までの約11カ月間。この短期間で合格できる水準まで院内の状況を整備できたのは、「審査を受けるからには合格しか頭にありませんでした。患者さんのために病院を良くしたいという責任感の一語に尽きると思います。先行してJCI認証を取得したグループ病院の協力も大きかったです」(井土順子・副看護部長)。

審査に合格するには、各部署への業務手順書の周知や、その手順書を各現場で徹底して実践することが欠かせない。合格の背景には、プロジェクト担当者が繰り返し周知し、それらを実践してきた現場の努力がある。「医療安全や品質の向上をつねに追い求める文化を醸成できました。ここが新たなスタートラインだと思っています」と、井土・副看護部長と佐々木主任は口をそろえる。

→徳洲新聞1239号掲載