中部徳洲会病院
2020/03/31
徳洲会グループ医療経営戦略セミナーが2月1日から2日間、千葉県で開かれた。初日に第4回QI(Quality Improvement / Indicator)大会を開催、審査を経て選ばれた徳洲会グループ10施設が医療・介護の質向上の成果を発表した。参加者による投票の結果、1位に湘南鎌倉総合病院(神奈川県)が初選出された。同大会は、医療の質向上や業務改善に取り組む各施設の活動成果を共有することで、グループ全体の底上げを目的としている。
質の高いトリアージへ
「アンダートリアージ実施率低減に向けた取り組み」と題し、仲松さおり看護師が発表した。同院救急センターでは、2012年からトリアージ(緊急度・優先度の選別)を実施し、18年からはJTAS(日本版緊急度判定支援システム)に基づき行っている。そのなかで、看護師によるアンダートリアージ(適切な基準よりも低めに判断してしまうこと)が見受けられたため、月1回「アンダートリアージ症例検討会」を開催。
しかし、アンダートリアージ実施率に明らかな変化は見られなかった。
アンダートリアージの内容を分析したところ、誤嚥(ごえん)性肺炎や腎盂(じんう)腎炎等の感染症、うっ血性心不全脳卒中、ACS(急性冠症候群)、消化管出血の5つの疾患が60%を占めていることなどが判明したことから、それらの疾患に重点を置いた検討会の実施など、今後も勉強会を継続し、質の高いトリアージの実践に取り組む意欲を示した。
→徳洲新聞1222号掲載