名瀬徳洲会病院
2020/01/07
「奄美大島島内で学べる機会を」

名瀬徳洲会病院(鹿児島県)は10月17日、院内でARA講演会を開催した。同会はAmami Rehabilitation Allianceの略で、リハビリテーションをテーマとする勉強会。同院の診療をサポートする湘南厚木病院(神奈川県)の高橋邦丕顧問(脳神経内科医師)が立ち上げ、これまで5回実施している。「奄美大島島内で学べる機会を」との考えから、名瀬病院以外の医療・介護従事者などの参加も可能だ。
6回目の今回は約50人が参加。前回に続き、動物介在療法(Animal Assisted Therapy:AAT)をテーマにした。はじめに高橋顧問が講演。動物型ロボットを用いた動物介在療法(RAT)を紹介し、日本でも少しずつ普及する可能性を示唆した。
その後、今回のゲスト講師として、ヤマザキ動物看護大学の秋山順子・動物看護学部講師が「AATイルカ介在療法~イルカの不思議な能力~」と題し講演。イルカの生態などを説明した後、DAT(Dolphin Assisted Therapy)について解説した。
DATは1980年代に米国で研究が開始され、かつては日本でも研究されていたことなど歴史を振り返るとともに、DATの手法を紹介。海外ではダウン症、脳性まひの患児や精神・神経疾患患者さんなどに効果が見られたという報告も紹介した。最後に、ヒトの健康に対する有益性などについて、今後も研究を続ける意向を明かした。
→徳洲新聞号1214掲載