徳洲会グループ
湘南鎌倉医療大学は豊かな人間性や高い倫理観・コミュニケーション能力、科学的根拠に基づいた看護実践などができる看護師を養成するため、看護学の基礎から応用までを体系的に学修する教育に取り組む。カリキュラム(教育課程)のなかで、徳洲会グループを母体とする大学らしい特色を打ち出している。島嶼(とうしょ)看護や災害看護、徳之島(鹿児島県)や沖縄、地元の鎌倉などでの体験学習がそれだ。これら授業とともに6項目からなるカリキュラムポリシー(教育課程の編成および実施に関する方針)、教員の声を紹介する。
徳之島や沖縄などで体験学習
湘南鎌倉医療大学のカリキュラムは「基礎教養科目」、「専門基礎科目」、「専門科目」の3つの科目群で構成(表1~4)。さらに、選択制の「保健師課程科目」を設けている(表5)。
カリキュラムでは徳洲会を母体とする大学として、また鎌倉に立地する大学として、いくつかの特色ある授業を打ち出している。具体的には、基礎教養科目のひとつである体験学習(選択式授業)と、専門科目で学ぶ島嶼看護、災害看護だ。
体験学習では鎌倉の文化と歴史を学んだり、沖縄や離島である徳之島などを訪れて現地の方々との交流や生活体験などを行ったりする。
鎌倉の文化・歴史の授業は、同大が立地する鎌倉の長い歴史から見た日本文化の流れや、先達が築き上げた鎌倉文化に触れ、鎌倉の風土や人々の生活などを学修する。
また鎌倉での体験学習では、風致保存会が鎌倉の寺社、歴史的建造物に関し講話したり、鎌倉広町の森市民の会が同会の活動について講義したりする。田植え、草刈り、ホタル鑑賞、藍染めなども体験する計画だ。「体験学習を通じ地域の方々とコミュニケーションを取ったり、そうした方々の生活の様子を聞いたり体験したりしながら、看護学を学ぶ際に、その地域の高齢者の方々はどのような看護が必要になるかなど考えつつ授業を受けてほしいと考えています。また地域の方々と交流するなかで、マナーや言葉遣い、コミュニケーション方法などを学んでほしい」と同大設置準備室の荒賀直子室長は期待を寄せる。
徳洲会は離島・へき地医療への貢献を組織の存在意義のひとつに位置付け、重要視している。このため授業では島嶼看護を学ぶ科目を設置。島嶼・医療過疎地で暮らすあらゆる年齢層の方々の健康保持・増進について学修し、看護を実践するための知識・技術の修得を目指す。
さらに、島嶼・医療過疎地に限らず、看護職が少なく医療資源も乏しい環境にある方々の健康の維持・増進に必要なことは何か、生活援助に必要なことは何かを考察し、応用力を養うことを狙いとしている。
また、災害看護の授業では、災害医療の実践経験が豊富なNPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)隊員が講師となり、災害時の看護師の役割・活動やTMATの活動などを学ぶ機会を提供する。TMATは徳洲会の職員を中心に構成、国内外の被災地に出動し、災害医療支援活動に取り組んでいる。
→徳洲新聞1202号掲載

