徳洲会グループ
9月8日夜から翌朝にかけて首都圏を直撃した台風15号の影響で、関東地方では広域にわたり一部浸水被害や家屋など破損被害が起こった。とくに千葉県では被害が甚大で、約64万軒が停電、断水も相次いで発生。倒木や約2000本の電柱が折れた影響で、電力復旧に時間を要し、多くの医療機関が機能を停止した。こうした被害に対し、徳洲会グループやNPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)は積極的に支援活動を実施した。
南房総エリアで支援活動
南房総エリアは沿岸部を中心に停電や断水が継続。安房地域医療センターは通常の2~3倍の救急を受け入れており、満床状態で、廊下やデイルームにベッドを入れて、患者さんを受け入れている状況。症状が落ち着いた患者さんの後方受け入れに難航していたため、館山病院は同センターの入院患者さん受け入れを決定、TMATはその支援を行った。また、TMATは社徳に要請し、同日中に看護師応援の手配も行った。
まず4人を館山病院に転院搬送。同日16時頃、安房地域災害医療対策会議に出席した同院の竹内信一院長は「TMATや徳洲会グループと連携し、館山病院で転院患者さんを最大限受け入れる。20人程度の受け入れが可能」と表明。安房地域医療センターの本部長は「停電が長期化するなか、まだまだ救急搬送は増加するはず。館山病院も被災された職員が多いなか、患者さんを受け入れてくれることは大変ありがたい」と感謝を示した。
15日、TMATは四街道病院の栁澤・看護師長と屋宜盛仁・事務職員、阪木志帆TMAT事務局員(社徳医療安全・質管理部職員)を館山病院に派遣し、搬送支援を実施。安房地域医療センターから同院に4人の患者さんを搬送した。さらに17日に2人、18日に2人の転院搬送があり、同院の入院数は一時200人を超えた(台風被害前の平均入院数は約170人)。
また、15日からは徳洲会グループからの応援で、羽生総合病院(埼玉県)3人、古河総合病院(茨城県)1人、千葉西病院2人、千葉病院1人の合計7人の看護師が館山病院で勤務を開始。田村秀禎事務長は「台風が明けて1週間が経ち、入院患者さんも増え、職員が疲弊していた時期でしたので、応援はとても助かりました。交代で休みを取り、被災した自宅の復旧にまわることもできたようです」と安堵(あんど)の表情。
自宅が被災した同院の木髙壽薬局長は、「93歳の母がいたので、停電は本当につらかったです。東京に住む弟がブルーシートやロープ、自家発電機を持ってきてくれたので、どうにか生活できるようになりました」と振り返った。
家守絹枝・副看護部長は、「自宅が損壊、浸水して、住める状況ではなかったのですが、病院の寮に避難させていただき、助かりました。自宅の状況に途方に暮れていましたが、そんな状況でも病院で働くことで精神的に落ち着いた部分もあります。被災した職員も多く、半日だけでも休みを取れるようにと、みんなで協力し合いながら乗りきりました」。
徳洲会グループからの看護師派遣は21日で終了。また、TMATは19日、館山病院との協議と安房地域災害医療対策会議での方針を受け、支援活動を一旦終了することを決定。館山病院とは情報を密に共有し、必要な支援があれば直ちに動ける体制を敷いている。
→徳洲新聞1204号掲載

