共愛会病院
共愛会病院(北海道)は10月15日から10日間、「喀痰(かくたん)吸引等基本研修」を実施した。同研修を通じて、より多くの介護職員にスキルを身に付けてもらい、施設内や定期巡回型を含む訪問介護などの利用者さんに対する医療的ケアの充実に貢献したい考えだ。基本研修では講義と演習を行う。
近年、介護専門職の養成が喫緊の課題となっている。実際、看護師が従来担ってきた行為が担いきれない事態が生じていたことから、やむを得ない措置として介護職員による喀痰吸引など医療的ケアの実施が、これまで容認されてきた(実質的違法性阻却)。
厚生労働省の検討会の結果を受け、社会福祉士および介護福祉士法が一部改正され、必要なケアをより安全に実施するため、介護職員による喀痰吸引などの実施が制度化。2012年4月からは一定の研修を受けた介護職員が医師の指示の下、喀痰吸引と経管栄養を行うことが認められている。
同研修は、不特定多数の者に実施するための第1号・第2号研修と、特定の者に実施するための第3号研修がある。研修を実施するには、一定の基準を満たし研修機関として登録する必要がある。同院は不特定多数の者に対する口腔(こうくう)内、鼻腔(びくう)内、気管カニューレ内部の喀痰研修と、胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養のすべての基本研修を行う第1号研修の実施施設として登録。
医療法人徳洲会の菊池玲子・北海道介護教育研修責任者は「受講者が真剣に取り組んでいる姿を見て、実施して良かったと思いました。道全域では実地研修の登録施設が多数ありますが、基本研修を行う事業所は少ないのが現状です。道内の徳洲会施設では共愛会病院に加え、介護老人保健施設コスモスも実施施設として登録しました。今後、喀痰吸引等基本研修を継続することにより、喀痰吸引ができる介護職員が増え、対象となる利用者さんが痰の貯留に苦しむことが、少しでも緩和されることに寄与していきたいです」と話している。
→徳洲新聞1161号掲載



