介護系施設
第20回記念日本認知症グループホーム全国大会が9月7日から2日間、栃木県で行われた。徳洲会グループでは昨年に続きグループホーム三田(大阪府)が演題を発表した。
グループホーム三田(定員9人)の猪野典子管理者と田中充子ケアマネジャー(介護支援専門員)が演者として登壇。「看取りから学んだこと~医療連携と家族の希望~」と題し、看取りを行った1例を報告した。
入居者さんは要介護5、認知症高齢者の日常生活自立度Ⅳ(日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが頻繁に見られ、つねに介護を必要とする)の90歳代女性。2009年に入居し、14年に大腿部頸部(だいたいぶけいぶ)骨折を発症。しかし家族から「大がかりな治療は行わず、住み慣れたホームで、できるだけ長く生活し、最期をホームで迎えてほしい」との希望が寄せられていたため、家族の意向を確認したうえで手術は行わなかった。
17年に入ると入居者さんの状態は次第に悪化。経口摂取が難しくなり、病院での治療や処置が必要と思われる機会も増えていったため、受診を提案したものの、家族は迷いながらも同ホームでの最期を望んだ。そこで同ホームは、最低限の医療サポートとして訪問看護ステーションと連携。主に皮膚状態の観察と清潔保持、体位変換・ポジショニングなどを行い、同年7月に入居者さんを看取った。
猪野管理者と田中ケアマネジャーは、家族が毎日面会に来ていたため、状態を確認しながら入居者さんの死に立ち会えたことを報告。
亡くなった際、遺族が持参した着物の着付けを職員とともに行ったことを振り返り、「嬉しかった」と話したエピソードなどを披露した。
この取り組みから、看取りでは①時間の経過とともに変化する病状についての理解力と説明力、②家族の思いに対する理解力と思いに添える援助力――が職員にとって重要である点を指摘。さらに、「本人の安全と安楽を守る看取りケアを実践するためには、さらなる医療連携が不可欠です」と締めくくった。
→徳洲新聞1155号掲載

