鹿児島徳洲会病院

鹿児島徳洲会病院は1月1日付で院長に池田佳広・宇和島徳洲会病院(愛媛県)前院長、副院長兼看護部長に倉掛真理子・福岡徳洲会病院前看護部長、もうひとりの事務長として古堅剛・南部徳洲会病院(沖縄県)前事務次長が就任、新体制下で地域の医療・介護施設との関係強化や職員の意識改革など、改善を着々と図っている。

鹿児島病院の新院長に就任した際、池田院長が目指したのは「地域に密着した病院」。鹿児島市内にはさまざまな機能の病院があり、ケアミックス型の自院を含め、各医療施設が機能分化と連携を図ることで、地域の方々が安心できる医療を提供できると考えた。

地域密着型の病院を目指し、最も注力しているのがマーケティング活動。池田院長と古堅事務長は着任当時から近隣の医療・介護施設との関係強化に精力的に取り組んでいる。自院のパンフレットを刷新し、ふたりでまず病院を中心に訪問。着任の挨拶とともに、互いに自院の特徴を説明したり、困っていることを話し合ったりするなど情報交換を積極的に行った。

なかでも回復期リハビリテーション病棟(40床)を開設している点を強調。急性期に特化した病院がすぐ近くにあり、池田院長が手術後の患者さんなどを受け入れる体制があることを伝えると、すぐに患者さんの紹介があったという。「訪問から1カ月くらいすると患者さんの紹介があるものですが、その時は訪問翌日にその日の患者さんを紹介されたので驚きました」。

ひととおり病院を訪ねた後は、倉掛副院長が介護施設を訪問。介護老人保健施設や特別養護老人ホームなどを回り、自院が24時間365日救急を受け入れる体制を整えていることや、療養病棟も有していることなどをアピールした。

「新たにオープンしている高齢者施設などもあり、意外と当院の診療内容が知られていないと感じました」と倉掛副院長。先進的な取り組みを行っている介護施設を訪問する時などは、池田院長もできるだけ同行するという。

こうした取り組みが奏功し、入院患者数は220人台から270人台に増加。今後は診療所への訪問を展開する方針だ。

院内の取り組みでは、職員の意識改革に着手。目標と数字を意識しやすくする仕組みづくりに尽力している。毎朝7時45分から原則、池田院長、倉掛副院長、松田勝次事務長、古堅事務長がミーティング。各部署の課題の検討や目標の達成状況などを協議する。日々の8時会や毎週開く運営会議などを通じ、幹部が共有した目標を各職員に意識付ける。データを大きい字で記載するなど、会議で配布する資料をできるだけシンプルに作成し、わかりやすくしているのも特徴のひとつだ。

収入を意識付けるための方策として、電子カルテを工夫。従来、入院患者さん一人ひとりにDPC(診断群分類包括評価)上の入院期間Ⅰ~Ⅲを表示していたが、各期間の横に新たに診療報酬の点数を表示。患者さんの状態を最優先に考えるのはもちろんだが、職員が経営面も考えながら退院や転棟の最適なタイミングを考慮するようになった。

「収入増は目的ではなく、良い医療を提供するための手段と考えています。経営が安定していなければ、人を増やすことも、より高性能な医療機器を導入することも、より良い療養環境を提供することもできません」と断じる池田院長。「職員は皆、真面目です。方向ややり方さえ間違わなければ結果は必ず出ると思っています」。

→徳洲新聞1135号掲載

 

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