福岡徳洲会病院
福岡徳洲会病院はJMIP(外国人患者受入れ医療機関認証制度)の認証を取得した。外国人患者・健診受診者さんの増加をふまえ、円滑な受け入れ体制の構築と第三者評価による質の担保が狙い。同院は2016年に国際医療支援室を設置するなど体制を強化。堅調に外国の方の受け入れ数を伸ばしている。徳洲会グループで認証を取得している病院は同院を含め10施設。
JMIP認証を取得している徳洲会グループ病院
| 湘南鎌倉総合病院(神奈川県) |
| 千葉西総合病院 |
| 札幌東徳洲会病院 |
| 岸和田徳洲会病院(大阪府) |
| 南部徳洲会病院(沖縄県) |
| 東京西徳洲会病院 |
| 湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県) |
| 中部徳洲会病院(沖縄県) |
| 吹田徳洲会病院(大阪府) |
| 福岡徳洲会病院 |
JMIPは2011年度に厚生労働省が実施した「外国人患者受入れ医療機関認証制度整備のための支援事業」をもとに設けられた認証制度。同制度の運用機関である日本医療教育財団が、日本で暮らす外国の方や日本を訪れた外国の方が医療サービスを安心・安全に受けられるように、医療機関の外国人患者さんの受け入れ体制を評価する。
評価は書面調査と訪問調査で行う。調査を受ける施設は事前に現況調査票や自己評価票などを提出し、その後、実際に調査員が現場を訪れ、担当者と面接したり、院内をラウンドしたりし、多言語による診療案内や文化・宗教に配慮した対応などを確認する。最終的に有識者からなる認証審査会で判定する。
評価対象施設は病院または健診施設だが、あらかじめ病院機能評価やISOなど第三者機関によって医療施設の機能が評価されていなければならない。5月9日時点で全国43施設がJMIP認証を取得している。
福岡病院は以前から外来、健診を中心に外国人患者さんに対応していたが、年々増加する状況や「入院など一部のサービスでは対応が不十分だった」(陳維嘉・人工関節・リウマチ外科センター医長)ことから、16年に本格的に受け入れ体制の整備に着手。より充実した体制づくりの一環で、JMIPの認証取得を目指した。
まず外国人患者さんに対応する専門部署として、国際医療支援室を設置。来院する外国人患者さんの4分の1ほどを中国籍の方が占めることから、中国籍の陳医長が室長を務め、中国語が堪能な石川永実看護師、小島さゆり事務職員を起用。健診領域の管理もあり、副室長に緒方正剛・健康管理センター副センター長(臨床検査技師)を配置した。
このほか、院内の随所に提示している案内や患者さん・家族に説明する際の文書などの外国語表記を充実させたり、タブレット端末を3台導入しリアルタイムでの通訳を可能にしたりするなど工夫。対応に関するマニュアルの整備も行った。
さらに、アジアを中心とする外国人が治療目的で来県することを見込み福岡県が開設した「福岡アジア医療サポートセンター」とも連携。同センターは医療通訳ボランティアの派遣や、宿泊・移動手段などを含め、医療機関と外国人患者さんとの橋渡しを行っている。
こうした体制強化で16年以降も外来・健診を中心に、外国人患者数は増加傾向。とくに外来の延べ患者数は国際医療支援室を設置した16年が設置前の15年に比べ1.5倍と飛躍的に増えた(図)。
「院内の仕組みを整えたことで、外国人患者さんの受け入れがスムーズになりました」と陳医長。JMIPの認証取得は「国際医療支援室の開設当初からの目標だった」としながらも、「認証取得はゴールではなくスタート。最近は治療目的の方がずいぶん増えてきているので、入院の受け入れなどは、さらに改善しなければなりません」と気を引き締める。その言葉のとおり、4月から同支援室に台湾出身で中国語、英語に対応可能な陳宥蓉・事務職員を配置、さらに強化を図った。「国籍を問わず、患者さんが当院の医療を平等に受けられるように引き続き努力していきます」(陳医長)。
徳洲会グループでJMIPの認証取得している病院は福岡病院を含め10施設。
→徳洲新聞1133号掲載



