庄内余目病院

庄内余目病院(山形県)は地域包括ケア病棟(45床)を開設した。同病棟は急性期治療後の患者さんや、在宅患者さんの急変時の受け入れのほか、積極的なリハビリテーションの実施による在宅復帰支援など幅広い役割をもち、できる限り住み慣れた地域での生活を支える“地域包括ケアシステム”の一翼を担う。寺田康院長は「よりきめ細かく地域のニーズに対応できるようになりました」と手応えを感じている。

地域のニーズに応える受け皿

「〇〇さん、こんにちは。体調はいかがですか」――。庄内余目病院3階にある地域包括ケア病棟の一室。寺田院長が患者さんに優しく話しかけた。病棟回診中のひとコマだ。この日の回診のメンバーは院長に加え、森修司・内科部長、眞田花澄看護師、小林素直・診療情報室事務員の計4人。毎週火曜日の午後にベッドサイドを訪れ、診察したり、今後の方針を患者さんに伝えたりしている。

この後、食事形態について、その場で検討し、患者さんの状態に合わせ全粥からより柔らかい五分粥に変更を決定。このほか、キーパーソンとなる家族(長男)が遠方に住んでいる事情で、すぐの在宅復帰が難しい患者さん、脳腫瘍術後の患者さん、打撲で皮下血腫のある患者さんなどを回診した。

同病棟の開設は1月で、医療療養病棟45床を転換した。回診後に毎回、身体の状態だけでなく退院後の生活も見据えた情報共有や方針検討を、多職種が参加するカンファレンス(症例検討会)で行っている。

地域包括ケア病棟(床)をもつ徳洲会病院

病院名 所在地
帯広徳洲会病院 北海道河東郡音更町
近江草津徳洲会病院 滋賀県草津市
瀬戸内徳洲会病院 鹿児島県大島郡瀬戸内町
宮古島徳洲会病院 沖縄県宮古島市
大隅鹿屋病院 鹿児島県鹿屋市
庄内余目病院 山形県東田川郡庄内町

(2018年3月末時点)

「在宅療養に不安がある方や、あと少しの入院治療で社会復帰できそうな方、介護施設などへの退院がすぐには難しい方など、多様な患者さんを受け入れ在宅復帰をサポートしています。また在宅患者さんのご家族の疲弊を食い止めるため、一時的な受け入れ(レスパイト入院)にも対応できるようになりました。診療所からの紹介患者さんの受け入れなども含め、地域のニーズにきめ細かく応える受け皿として役立っています」(寺田院長)

開設時には地域の診療所や病院、介護事業所など日頃の連携先に案内し、周知を図った。同院企画課の遠藤豊喜課長は「連携強化のため、地域包括ケアの話題や当院の取り組みを紹介する情報ツールの発行などを検討しています」と話す。

同病棟師長の富樫智佳子・副看護部長は「病棟看護師向けに勉強会を開くなど準備を行いました。今後も計画的にスタッフのスキルアップに取り組んでいきたい」と展望。阿部由希子MSW(医療ソーシャルワーカー)は「医療依存度が高く介護保険施設のショートステイ利用が難しい方のレスパイト入院なども受け入れしやすくなりました」と評価する。奈良博志・理学療法士は「退院後の生活を想定し、より良いリハビリを提供していきたい」と抱負を語っている。

→徳洲新聞1132号掲載

 

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